浦レポ by 浦和フットボール通信

悪くない初年度と伸びしろ 目指すものと強みのバランス【轡田哲朗レッズレビュー/レッズレディース編】

(Report by 轡田哲朗)

INAC戦で見せた強度はチームの長所

浦和レッズレディースは22日にWEリーグ最終節の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦に2-2で引き分けて、プロ化された最初のシーズンを終えた。11チームという奇数で行われたリーグ戦だったが、優勝したのはINAC神戸レオネッサで浦和は勝ち点8差の2位。ベレーザは浦和から勝ち点8差で3位ということで、なでしこリーグ時代からの3強はトップ3を維持したものの、それぞれの間が少し広がった順位表になった。

浦和はラスト2試合がINAC戦、ベレーザ戦という並びだったので、すでにINAC戦の前に優勝と2位が決まっている関係ではあったものの、リーグ初年度のチームがどれくらいのところまでレベルアップできたのかという点で測りやすい面もあった。

1-0で勝利したINAC戦を見ると、浦和がリーグの中で相対的な強みとできているフィジカルやスピード、パワーの部分で相手に強度を感じさせることができて、それがプラスに作用していた。INACは3バックでビルドアップすることなど、4-4-2ベースで形が決まったチームの多い日本女子サッカーの中では少し違ったチャレンジをしている。星川敬監督は以前にINACの監督をしていた時も、あまり女子という枠でチームを作っていなかった印象があるので、今季の彼女たちが違いとズレを多くの試合で作りながら活用して勝ち点を伸ばしていったことはあまり驚かなかった。ただ、そのINACを相手にした浦和はズレを作ろうとする配置を上回る強度を見せていた。

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