浦レポ by 浦和フットボール通信

モヤモヤが続く中で、終了間際のPKで勝ち点1をもぎ取る【河合貴子 試合のポイント/J第18節G大阪戦】

(Report by 河合貴子)

アグレッシブなガンバに主導権を握られる

酷暑の中でコンディションの優位性を生かしてリーグ3連勝をもくろみ敵地に乗り込んだ浦和は、中2日と過酷な連戦のまっただ中のG大阪に挑んだ。だが、その優位性も生かせない厳しい展開が待ち受けていた。33分に斎藤選手のシュートが決まりG大阪にリードされた浦和であったが、試合終了間際に松尾佑介選手が倒されPKを獲得し、アレクサンダー・ショルツ選手がプレッシャーが掛かる中をしっかりと決めて1-1。90+2分の出来事であった。浦和は、土壇場で追いつき貴重な勝ち点1ポイントを手にした。

しかし、浦和が狙っていたのは勝ち点3だ。負けなくて良かったと思う反面、特に前半の戦い方を振り返ると情けなくなってしまった。片野坂監督は試合後に「連戦の中、選手は出し切ってアグレッシブに闘ってくれた」と話していたが、試合開始から攻守においてアグレッシブな姿勢をみせたのはG大阪であった。

前半、浦和は正直なところ何もできなかった。浦和が放ったシュートは、公式記録では38分の岩尾憲選手のFKに岩波拓也選手がゴール右上に狙いすまして放ったヘディングシュート1本だけだ。

一方のG大阪は、前半に放ったシュートは8本だ。5-4-1のブロックを退く、前から激しくプレスを掛けてはめ込む守備を的確に使い分け、良い守備から素早く攻撃に転じて中盤で数的優位な状況を作りだし、縦、斜めとクサビのパスを入れながらピッチの幅を生かした攻撃を仕掛け、浦和は後手を踏む形になってしまった。

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