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ヌティフードJMGアカデミー、畑中流メディカルテーピング講習会を開催

ホーチミン市にあるプロサッカー選手育成機関の「ヌティフードJMGアカデミー」は去る2月中旬、日本人治療家の畑中亮一氏を招いて、ベトナム初となる「畑中流メディカルテーピング講習会」を開催した。同イベントは、ベトナムフットボールダイジェストの協力により実現したもの。

畑中流テーピングは、キネシオテーピング法やメディカルテーピング法をはじめ、解剖学の見地とこれまでの実践で培われた技術を総合したテーピング法。ガッチリ固める(固定テープ)のではなく、治癒効果が期待できるよう自然に逆らわず、自己治癒能力を最大限に引き出すのが特徴。治療だけでなく、体の動きの改善やトレーニングの効率をアップさせ、パフォーマンス向上を実現する。畑中氏は、国内外でメディカルテーピングの普及活動を行っており、今回はベトナムで初めて講習会を開いた。

講習会では、まず畑中メディカルテーピングの理論を説明。現在は患部を固めるテーピングが世界の主流になっているが、固めるだけのテーピングは血行を阻害させて患部を悪化させるだけでなく、パフォーマンスの低下や治癒の遅れにもつながると指摘した。

続いて、畑中氏は選手やスタッフを対象としたテーピング療法の実践に移り、トレーニングで痛めた部位にテーピングを施しながら、それぞれの症状に応じたアドバイスを行った。畑中氏は、選手たちが筋肉の動きを正しく理解し、正しいテーピングを行えば、症状の改善とパフォーマンス向上につながると強調した。

講習会終了後には、同アカデミーのフランス人指導者フランク・デュリックス監督も長年苦しんでいたという腰痛の治療を受けて、テーピング療法の効果を実感したという。デュリックス監督は、「この治療法は、化学物質などを一切使用せず、自然に任せている。その効果は試してみて、すぐに実感できた。ベトナムの各アカデミーは、このテーピング療法の導入を検討してみてはどうかと思う。」と話した。

また、講習会に参加したヌティフード栄養食品株式会社(Nutifood)のチャン・ティ・ミン・グエン副会長(栄養学博士)は、「テーピング療法のベトナム初となる講習会がNutifoodで開催できたことを幸運に思います。Nutifoodは、栄養学的なケアだけでなく、体力や怪我の治療でも選手たちをしっかりとケアしていきたいと考えています。」と述べた。

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