ベトナムPVFアカデミーのフィリップ・トルシエ、かく語りき
2018年のAFC U-23選手権準優勝、アジア大会ベスト4、AFFスズキカップ優勝、そして、2019年初めのAFCアジアカップベスト8。ベトナム代表はこの1年あまりの国際大会で次々と快挙を達成して、アジアを驚かせている。しかし、声を大にして言いたいのは、ベトナムは決してぽっと出で急に強くなったわけではなく、地道な育成がようやく成果となって表れ始めたのだということだ。
そんなベトナムで今、世界が注目するアカデミーがある。紅河デルタ地方フンイエン省にあるベトナムサッカー選手才能開発投資ファンド(PROMOTION FUND VIETNAMESE FOOTBALL TALENTS、略称PVF)。国内最大財閥ビングループが2008年に設立したプロサッカー選手育成機関だ。PVFは2年前、自前のセンターを完成させて、ホーチミン市からフンイエン省に移転した。このセンターは、視察に訪れる各国の関係者が度肝を抜くほどの最先端設備を誇るアカデミーで、総面積は22ヘクタール。フルコート7面(天然芝4面、人工芝3面、メインピッチはAFC基準の3600人収容スタジアム)。このうち1面は、国内初の屋内サッカーフルコートとなっている。
指導陣も豪華で、国内トップクラスの指導者を集め、海外からも各分野の専門家を招聘。ここには、日本人にとってお馴染みの懐かしい顔もある。昨年4月からテクニカルダイレクターを務めている元日本代表フィリップ・トルシエ氏(63歳)だ。今回、私は川崎フロンターレの視察団に同行し、トルシエ氏に話を聞くことが出来た。
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