ベトナムフットボールダイジェスト+

ベトナムの少数民族女子サッカークラブ「ソンラFC」の真実

西北部地方ソンラ省は今年、U-16ベトナム女子サッカー選手権2019の開催地に選ばれた。同省はベトナム西北部で唯一の女子サッカーチーム「ソンラFC」が活動することで知られている。ベトナムは54の民族を有する多民族国家ではあるが、キン(京)族が9割近くを占める。そんな中、西北部ソンラ省にはタイ族やミャオ族、ザイ族などの少数民族が多く暮らしており、ソンラFCもメンバーの大半が少数民族で構成されている。また、国内最貧困地域の一つでもあるため、選手たちの生活も非常に厳しいものがある。ここでは、仕事としてサッカーを続けること自体が難しい。

選手が足りない!結婚&転職ラッシュで戦力流出

ソンラFCのトップチームは今年5月にハノイ市で開催された「第1回ベトナム女子国家カップ」に出場。この時、トップチームの正規メンバーは僅か10人しかおらず、他クラブから選手を補強して、何とか人数を揃えた。この10人は7年前のソンラFC設立時のメンバー。彼女たちは15~16歳で入団して、現在22~23歳。当初25人いたメンバーだが、現在は半分以下に減ってしまった。

(残り 3306文字/全文: 3776文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

1 2 3 4
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ