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少数民族女子サッカークラブ「ソンラFC」に解散の危機、タイソンナムが救いの手?

ベトナム女子リーグのソンラFCは経営難に陥っており、解散の危機にあると報じられていたが、タイソンナム貿易有限会社のチャン・アイン・トゥ社長(兼ベトナムプロサッカー株式会社社長/ベトナムサッカー連盟フットサル委員長/フットサル・タイソンナムFC会長)が救いの手を差し伸べていることが明らかとなった。ソンラFCはチームの大半が少数民族という異色の女子サッカークラブ。

ソンラFCのルオン・バン・チュエン監督によると、クラブはメインスポンサーだったAPEC(アジア太平洋株式会社)から契約を途中で打ち切られたため、深刻な資金不足に陥っている。契約打ち切りの理由は、クラブ経営状況に関する報告書などが何度か滞っていたためとされている。

スポンサーを失ったことで、クラブを維持することも難しくなっている。現在トップチームには10人の選手しかおらず、彼女らに支払われている月給は僅か164万VND(約7700円)。この額はユースチームの選手と変わらない。北部山岳地帯であるソンラ省といえども、この給料では自分ひとりが満足に食べることすら難しい。

この問題はソンラFCに以前からついて回る問題で、これにより多くの選手がサッカーを諦めて、より給料が高い工場で働く道を選んだ。しかし、クラブの苦境を知って、救世主が現れた。

チュエン監督は「新型コロナウイルスが終息した後で、タイソンナムをはじめ幾つかのパートナーが支援をしたいと言ってくれている。ソンラFCが直面する問題の解決に向けて、一緒に取り組んでくれるそうだ。このことは新シーズンに向けての明るい兆しだ。」と述べた。

これについて、タイソンナム貿易有限会社は「スポンサー契約を結ぶ前に、ソンラFCが具体的な計画を提案してもらう必要がある。現在は新型コロナの影響で移動が制限されているため、本格的な話は進んでいない。ソンラFCが良い提案をしてくれれば、スポンサー契約を前向きに考えたい。」とのコメントを発表している。

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