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ベトナム1部HCMCのU-22代表MFティエウ・エグサル「フランス人の血が流れているが、僕は越僑じゃない」

東南アジア競技大会(SEA Games)で2大会連続の金メダルを狙うU-22ベトナム代表。この中には、メディアから注目を集める越僑選手がいる。フランス系ベトナム人のMFティエウ・エグサル(20歳)。所属するベトナム1部ホーチミン・シティ(HCMC)ではシーズン登録メンバー外になるなど、Vリーグでの実績は皆無に等しいが、U-22代表に選出された越僑として、にわかに時の人となっている。

180cmの長身と珍しい名前で注目の的に

-こんにちは、ティエウ・エグサル。U-22代表キャンプメンバーに選ばれて、大変な注目を集めていますね。この選手登録名は、越僑としての名前なのですか?

「正直、どうしてこんなに注目されているのか分かりません。僕は越僑ではないし、ベトナム系外国人でもないんですよ。越僑は外国に住んでいるベトナム人のこと。僕の場合、フランスの血を引いているだけで、生まれも育ちもベトナム。顔立ちが西洋風なだけで、言葉だってベトナム語の方がフランス語や英語より得意なんです。ティエウが苗字、エグサルが名前で、母方の祖母が付けてくれました。覚えていませんが、どこかの国の言葉で幸運や幸福、平和という意味だそうです。でも、僕自身は不幸な子供でした。僕が幼い頃、フランス人の父は母子を捨てて、どこかへ行ってしまいましたから。人々は僕のことを越僑と言いますが、フランスに住んだことはありません。僕の出自は3つのルーツがあります。母親はカンボジア系のベトナム人ですからね。母と継父に育てられたので、姓は母親のもの。血こそ繋がっていませんが、継父を実の父親だと思っています」

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