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サイゴンFCが出陣式開催、新加入の松井大輔キャプテンが新シーズンに向け意気込みを語る

ベトナム1部サイゴンFCは1月12日、2021シーズンに向けたキックオフイベントを開催した。この席で、オーナーのチャン・ホア・ビン取締役の会長就任が発表され、昨季まで会長を兼任したブー・ティエン・タイン監督は指導に専念することになった。

昨年4月末にFC東京と業務提携したのを機に急速にクラブが日本化しているサイゴンFC。会長に就任したビン氏は日本留学経験があり、日本に20年以上住んだ経験がある。同氏は就任のあいさつで次のように語った。

「日本滞在中、日本人の勤勉さ、おもてなし、他者を尊重する文化や考え方に大きな感銘を受けました。これらの素晴らしい特徴をベトナムの良いところと融合させ、ベトナムの発展に貢献したいと考えてきました。サイゴンFCを経営していくにあたり、日本の文化と考え方を取り入れていき、日越の架け橋となるべく、アクションを起こしました。経営1年目となる昨年は、スター選手を獲得してチーム強化するような短期的投資をせず、環境づくりを優先させました。FC東京からは社会貢献活動の大切さを学び、選手・スタッフと共に多くの活動を実施しました」

「2年目となる今年は、人的資源への投資を行い、各ポジションに日本から専門家を招き、よりプロフェッショナルで国際的なクラブになることを目指します。こうした投資においては、我々は成績を最優先事項と考えておらず、長期的な成長を視野に入れています。今ここにいる松井選手や霜田シニアダイレクターをはじめとした8人の日本人とJリーグ関係者は、我々のビジョンに賛同して遠く海を越えてサイゴンまで来てくれました。彼らの献身的な働きぶりは既にベトナム人選手・スタッフに良い影響をもたらしてくれており、今後の成長が非常に楽しみです。私はサイゴンで生まれ、これまでの人生の半分を日本で過ごしました。大好きなサッカーを通して、サイゴンの人々に夢や喜びを届けられるなら、これ以上素晴らしいことはありません。ぜひ皆様のお力添えをいただければ幸いです」

また、この席でサイゴンFCと新スポンサーとの調印式も催され、新たに多くの日系企業がスポンサーに名を連ねた。

式典の最後には、新加入の松井大輔選手が挨拶して、新シーズンに向けた意気込みなどを以下のように語った。

「今シーズンよりサイゴンFCに加入しました松井大輔です。このような素晴らしい機会をいただき、オーナーのビン氏をはじめクラブ関係者の皆様へお礼申し上げます。また現在のコロナウイルス感染が厳しい状況下でのホーチミンへの渡航、そして今日にいたるまでのおもてなしの精神にあふれた素晴らしい対応により、何不自由なく過ごせていることを重ねてお礼申し上げます。私たち8人はビンオーナーが描く明確なビジョンに賛同して、サイゴンFCにやってまいりました。私たちがこれまで培ってきた経験・知識で、サイゴンFCの発展はもちろん、日越両国の関係発展に寄与できるよう、全力で努力することをお約束します。サイゴンFCのキャプテンとして、これだけ多くのベトナムと日本の企業・団体の皆様に応援いただけることに大変驚いているとともに、感謝しております。皆様の熱い声援にこたえられるよう、クラブのスローガンである“We are one”の精神を持って、一つでも多くの勝利と感動をお届けできるようチーム一丸となって日々努力していくことをお約束します」

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