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ベトナムサッカー連盟、難病SLEで現役引退を余儀なくされた元U-16ベトナム女子代表選手を支援

ベトナムサッカー連盟(VFF)はこのほど、自己免疫疾患の一つである全身性エリテマトーデス(Systemic Lupus Erythematosus:SLE)により、18歳の若さで現役引退を余儀なくされた元U-16ベトナム女子代表のチャン・トゥ・ハンの治療費として3000万VND(約14.5万円)を贈呈した。

チャン・トゥ・ハンは2003年生まれの18歳。幼い頃からサッカーに親しみ、貧困に苦しむ家族を助けるために、サッカー選手を志した。フォンフー・ハナムに所属し、アンダー世代のベトナム代表にも選ばれ、まさにこれからという時、難病のせいで、前途有望と思われた同選手のキャリアは閉ざされることになった。

ハンは地元メディアに対し、「薬を飲み続けなければ、私は死んでしまいます。今の私が望むことはどうにかして長く生きることと、両親を金銭的に助けられるように、きつすぎない仕事を見つけることです。」と語った。

VFFによると、ハンは2017年末にラオスで開催されたAFF U-15女子選手権にベトナム代表の一員として出場。その後、2018年にインドネシアで開催されたAFF U-16女子選手権でベトナムの3位入賞に貢献。国内でも多くの大会に出場しており、ベトナム女子国家カップやベトナム女子リーグで活躍。主にセンターバックとセントラルミッドフィルダーとしてプレーしていた。

2020年10月、U-19フォンフー・ハナムの一員としてホーチミン市で試合していたときに発熱。精密検査の結果、全身性エリテマトーデスと診断された。若い女性に多い難病とされており、有病率は10万人に50人の割合。

VFFが支援する以前にも、一部の女子サッカークラブと男子サッカー選手がハンの家族に寄付金を贈っている。ハンが憧れる男子ベトナム代表MFチャン・ミン・ブオンからは、支援金と共に励ましの手紙とサイン入りユニフォームが贈られた。

 

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