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ベトナム:伝説のファンタジスタにして悪童 ファム・バン・クインを探して 第2回 サッカー王国ゲアン省が生んだ神童

サッカー王国が生んだ神童

貧困地区ゲアン省の貧しい母子家庭に育ったファム・バン・クインは、幼い頃から水牛の世話や草刈りをして母親を手伝っていた。国内随一のサッカー王国として知られるゲアン省の他の多くの少年たち同様にサッカーが大好き。いつもお腹を空かせていたが、唯一の娯楽である村の子供たちと興じるサッカーに夢中になった。ここで培われたサッカーの才能が彼の人生を大きく変えることになる。良い方向にも、そして悪い方向にも。

1996年、地元の名門クラブであるソンラム・ゲアン(SLNA)が下部組織のセレクションを開催。バン・クイン少年もこれに参加した。バン・クインは当初、サイドバックとしてチームへの加入が認められた。しかし、ディン・バン・ズン監督はすぐに彼が怠慢ながらも類まれなテクニックを持っていることに気が付き、ストライカーにコンバート。これが見事にハマり、バン・クインはチームの絶対的エースへと成長していく。

U-16ベトナム代表時代のファム・バン・クイン(前列右隅)背番号10はこの頃から既に。後にメディアは「VQ10」と表記。

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