松沢呉一のビバノン・ライフ

アダルトショップのバイブやオナホールはアダルトグッズではない? -ろくでなし子再逮捕 [3] – (松沢呉一) -3,100文字-

 

「アダルトショップ」での展示をついてきた警察をフェミニストは批判できるか -ろくでなし子再逮捕 [2]」の続きです。

 

 

 

ドン・キホーテがアダルトショップでない理由

 

vivanon_sentence「性風俗店であるアダルトショップに、性器の立体物があってもなんの問題があるのか」って思うじゃないですか。バイブありぃの、オナホールありぃのの店であり、法的にも認められている営業です。路上で展示したわけじゃなく、小学校に展示したわけでもなく、コンビニで展示したわけでもなく。

ところが、事はそう簡単ではないのです。私も「何が悪いのか」と思うのですが、現行法ではそれは通じない。

長くなるし、細かくもなりますが、「今何が起きているのか」「これから何が起きるのか」を正確に読み解くため、そもそもアダルトグッズやアダルトショップがどういう位置づけにあるのかを正しく理解しておいた方がいいでしょう。つうか、今回の逮捕によって、この問題を考える時にアダルトショップについての正確な理解が必須になったと言えます。もうしばらくおつきあいください。

風営法で定められた店舗型性風俗特殊営業の5号は「店舗を設けて、専ら、性的好奇心をそそる写真、ビデオテープその他の物品で政令で定めるものを販売し、又は貸し付ける営業 」です。

文中にある「政令」というのは風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令のこと。

 

第四条法第二条第六項第五号の政令で定める物品は、性的好奇心をそそる物品で次に掲げるものとする。

 衣服を脱いだ人の姿態を被写体とする写真又はその複製物
 前号に掲げる写真又はその複製物を主たる内容とする写真集
 衣服を脱いだ人の姿態の映像を主たる内容とするフィルム又はビデオテープ、ビデオディスク、シー・ディー・ロムその他電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつては認識することができない方法をいう。)による記録に係る記録媒体
 性具その他の性的な行為の用に供する物品、性器を模した物品、性的な行為を表す写真その他の物品又はこれらに類する物品

これらを扱っていると即アダルトショップになるわけではありません。たとえばドン・キホーテでもアダルトグッズを販売していますし、書店でもエロ本やエロDVDは扱ってます。しかし、条文に「専ら」とあるように、専門的に扱っていないと届けは不要です。これらの取り扱い品目数なり、売上なりの割合が全体の7割を超えるとアダルトショップになるとされています。

 最近は見かけなくなりましたが、売上のほとんどはエロ本である、婆ちゃんがやっている書店が昔はよくありました。ああいう店は届けを出していなかったでしょうから、現実にはこの運用はアバウトな部分もありますが、法律上はそうなっています。

 

 

アダルトショップで売られている商品はアダルトグッズではない?

 

vivanon_sentence風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令の中にある「性具」というのがまた面倒。風営法上の基準ではバイブレーターやオナホールの類は性具ですが、厚労省基準では、あれは性具ではありません。

 

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