松沢呉一のビバノン・ライフ

「ビバノンライフ」の自薦記事-Part.1(松沢呉一) -[無料記事] -2,065文字-

書き手の思いと読者の思いは一致しないのが常

 

vivanon_sentence数日前にPVベスト10を発表しましたが、ぶっちゃけIMG_3596、私が読んで欲しいものと人気のある記事は必ずしも合致しません。

雑誌でも同じなんですけど、雑誌は数字が出ないので、「読まれているに違いない」と思い込むことができます。「たいして読んでないだろうけど、わかる人だけ読んでくれればいい」とも思っていますが、読まれているのかどうかを意識すること自体があまりありません。意識してもわからんですから。

ところが、インターネットではすべて数字が出るので、「なんでこれがこっちの100分の1も読まれないのか」と愕然とすることになります。もっとも読まれているものに比べると100分の1どころではありません。こんなに差が出るもんかと。

ベスト10を出したため、そこにアクセスしてしまう人が多く、いよいよその差が開いていきます。

見逃している人が多い記事の中に、たぶん面白いもの、意義のあるものが潜んでいますので、今回はそういったものをピックアップしてみました。需要はあまりないながら、私の推薦する記事です。どこまでも面白みを感じられない人たちも多いでしょうけど、参考までに。

今回も内容とはまったく合わないフランスの古い絵葉書をあしらってみました。もちろん、とっくにパブリックドメインの写真です。

 

 筆者の推薦する記事

 

順番は読んで欲しい順ではありません。適当です。

赤線を正確に記述した公的文書 – [ビバノン循環湯 11]

日本の売買春、性風俗を語る際に避けて通れない赤線の定義がことごとくと言っていいほど間違っていることを公的文書から明らかにしてみました。「いかにいい加減な情報が流通しているか」ということと同時に、「いかに人は考えていないか」がよくわかろうかと思います。売春が合法だった時代に「売春を黙認した場所」という定義がおかしいことに気づけよって話でありまして。

新宿二丁目に立つ男たち-男娼インタビュー 前編-[ビバノン循環湯 20]

購読者しか読めない内容です。売り専ボーイとはまた違うタイプの男娼たちが存在していること自体知られておらず、「えーっ」という内容が連発する内容のため、読み物としても非常に面白いかと思います。どこからどこまでが本当の話かの問題はあるわけですが、前半についてはすべて本当だと思えます。私の知っている人物も出てきていますし。続きは「新宿二丁目に立つ男たち-男娼インタビュー 中編」「新宿二丁目に立つ男たち-男娼インタビュー後編です。こういうインタビューは大量にあるので、今後も出していきますけど、ほとんどは購読者限定になると思います。あしからず。

後追い自殺をしたイヌ-魔の線路 前編- [ビバノン循環湯 12]

これは元の怪談自体が好きなのであります。犬が好きなものですから。先日も子犬と遊ぶ夢を見てました。だからこそ現場を探しに行ったわけですけど、それが実際に存在していた踏切であったことが確認できたことで供養ができたような思いがあります。続きは「世田谷に実在した自殺の名所を訪ねる-魔の線路 後編」。怪談の裏とりをした原稿は他にもありますので、そのうち出します。

今明かされるラブホの秘密-歌舞伎町のラブホテル全制覇 1-[ビバノン循環湯 23]

わりと最近出したものですが、ラブホについて書きたかったのではなくて、皆があっさり納得してしまうことについて、「ホントにそうか?」と疑問を抱いて調べるのが私の特性です。こういうのを読むと、「私の体験では」と言い出す人がいますが、そういう個人の体験、勘、記憶、感覚は役に立たないという内容なので、報告は不要です。「他の場所でも調べてみました」「一般のホテルも調べてみました」というデータだったら欲しい。続きは「人間の感覚は信用できない-歌舞伎町のラブホテル全制覇 2」。ラブホに限らず、エロに限らず、こういうことはよくやっていて、今後も「わかったところでさしたる意味のない裏とり」をやった原稿を出していきます。

モスバーガーの「不適切」な黒板はレイシズムなのか? -差別的表現再考 1

内輪で済ますべき冗談を路上に出してしまったことにつきモスバーガーの店長は責められても仕方がないかもしれないですけど、それをヘイトスピーチだとし、さ らには731部隊や南京大虐殺につなげるような「ヘイト叩き」を私は容認できません。かつての行き過ぎた言葉狩りが反省のないまままた始まってます。これを克服しない限り、刑事罰を導入するヘイトスピーチ規制法には断固反対します。右から左まで、国会議員の多数派は反対あるいは慎重であり、当面成立する可能性はありませんので、現状ではヘイトスピーチ規制法について「ビバノンライフ」で取り上げる意義はほとんどないと思いますが、言葉については今後も取り上げていく予定です。

まだあるので、そのうちパート2をやります。

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