松沢呉一のビバノン・ライフ

オリンピックと脇毛・マネキンとハミ毛-毛から世界を見る 6- (松沢呉一) -2,496文字-

ポジティブ脇毛-毛から世界を見る 5」の続きです。

 

 

 

脇毛とオリンピック

 

vivanon_sentenceポジティブ脇毛」に書いたように、かつて私は世界の脇毛が見られるオリンピックが大好きでした。4年に1回の脇毛の祭典。しかし、世界的に女子は剃毛する傾向にあるので、なかなか脇毛が見られなくなります。それとともにオリンピックへの興味を失いました。

今もどっかでオリンピックをやっているようですが、まったく興味なし。脇毛のないオリンピックになんの意味がありましょうか。

いざオリンピック村に入って以降は、そんなことに気を使っていられないので、今でも腕を挙げた瞬間を画面撮影して拡大すると、剃って一週間目くらいの状態を見られるかもしれませんけど、そこまでの熱意はありません。私も歳ですから。

でも、今回のオリンピックでは、体操の内村航平(誰か知らん)の脇毛をめぐって議論が起きていると知人から教えられました。

内村航平 脇毛」で検索すると、今回のオリンピック以前から内村脇毛論争は始まっていたんですね。

 

 

 

海外でも以前から彼の脇毛は注目されています。今世界でもっともHOTな脇毛と言えましょう(言い過ぎ)。

賛否両論あって、一方には「セクシー」とする意見がありますし、「競技と関係ない」という冷静な意見もありますけど、どっちかと言えば男女とも「気になる」「剃ったほうがいい」といった否定的意見の方が多いようです。わざわざそんなことを書き込まない「どうでもいい派」がもっとも多いでしょうけど。ぶっちゃけ私も、男子の脇毛はどうでもいいです。

女子の体操選手はもれなく剃ってますし、男子選手も剃っている方が今は多く、男子に対する剃毛プレッシャーはどんどん強くなっています。

他の競技だとここまで言われないでしょうが、体操は脇を晒すことが多く、晒したら丸見えになるコスチュームです。陸上のように力、強さ、数字を誇示すればいい競技ではさして気にならなくても、優美さ、スマートさをもアピールし、それが採点にもつながる体操だと気になるのはわからないではない。

なお、レスリングは強ければいいわけですけど、相手の顔面に脇毛が密着することを防ぐためか、剃るのがデフォルトになっているようです。すでにルールになっているかもしれない。脇毛に毒薬を塗っておけば確実に勝てますからね。毒薬が手に入らない場合は、脇毛にウンコを塗っておいても勝てそうです。

 

 

フェミニズムを掲げたアパレルメーカー

 

vivanon_sentence次の話。

yes means yesについて調べていて、「積極的合意は自己決定を促す」で取り上げた、メッセージの書かれた下着の存在を知り、そこだけじゃなくて、フェミニズムを掲げるアパレルメーカーがヨーロッパにも米国にも多数あることを知りました。さすがですわね。

日本でも、フェミニズムに立脚したメッセージを込めた服を販売しているメーカーはあるでしょうけど、フェミニズムの看板は出さない。売れなくなると思います。

たんに欧米ではフェミニズムが力を持っているだけではなくて、イメージの違いが大きそうです。

あっちでフェミニズムを掲げると、「積極性」「自立」「強さ」といったイメージになって、セクシーであることも完全には排除されないでしょうが、日本でフェミニズムを掲げたブランドがあったとしても、「潔癖で狭量で、セックスフォビアが強く、依存性が強く、家父長制道徳の範囲で利益追求をする人が着るダサい服」というイメージになってしまって、買うのをためらうでしょう。

どうしてこんなことになってしまったのか、日本のフェミニズムは(ずっと書いているように、これは100年前から始まっていて、平塚らいてうが切って捨てた伊藤野枝のような存在が、それ以降フェミニズムの中では継続しなかったためかと思います)。

欧米でも日本と同様のフェミニストももちろんいるんですが、それ以外の層が大きい。

 

 

NEON MOONの画期的モデル起用

 

vivanon_sentence中でも注目は、イギリスのNeon Moonという下着ブランドです。韓国に同名の雑貨店があって、日本にもアンテナショップを出したりしていますが、それとは無関係。

 

 

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