松沢呉一のビバノン・ライフ

エマニエル夫人の陰毛-毛から世界を見る 16- (松沢呉一) -2,588文字-

今はなき陰毛を懐かしむ-毛から世界を見る 15」の続きです。

 

 

 

なぜああも伸ばしっぱなしだったのか

 

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前回の陰毛写真を見た方の中には、疑問を抱いた方がいたかもしれません。なんであんなにジャングルかと。

ビキニがとっくに定着していた時代ですし、下着も相当に小さくなっています。右の写真のようなスケパンもあります(これも「CLUB INTERNATIONAL誌の同号より)。こういう下着は今もありますね。

脇までフルに生えていたのでは確実にハミ毛をしますから、この時代でも、オシャレに気を使う人たちは、両サイドや上部をカットし、長さを調整するのが当たり前だったはずで、前回見たような毛の状態は意図したものとしか思えません。

おそらく性器までは見せない雑誌の方針のために、毛を最大限見せる必要があり、モデルには「処理をしないで欲しい」とお願いしていたのだと思います。意外にも彼女たちは、ふだんは地味な下着や水着を着ていたんですかね。

しかし、性器を見せる雑誌となると、今度は毛が邪魔になります。

あのような陰毛だったら、毛を剃った性器の方がきれいです。そちらだったらアップも耐えられる。今なお性器を出せず、陰毛しか出せない日本は間違っていると確信します。

 

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