松沢呉一のビバノン・ライフ

今はなき陰毛を懐かしむ-毛から世界を見る 15- (松沢呉一) -1,888文字-

陰毛より大麻を育てよう-毛から世界を見る 14」の続きです。

 

 

懐かしの陰毛鑑賞

 

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PLAYBOYのヌードを思い浮かべるとわかりやすいのですが、1970年前後に、欧米でポルノが解禁になったからと言って、ヌードグラビアに性器が溢れだしたわけではなくて、性器や挿入しているところを出すハードコア雑誌と、陰毛ヌードに留まる雑誌との住み分けがなされていました。

売れている著名な雑誌は後者。PLAYBOYでもPENTHOUSEでも、読者は裸だけを見たいのではなくて、記事も読みたい。そういう雑誌ではモロは出さない。あるいは販売上の規制もあったのかもしれない。

性器を出さない雑誌では、陰毛を出すのが売りですから、パイパンに用はない。性器を出さなければ陰毛は必須です。

それを確認するため、イギリス「CLUB INTERNATIONAL」誌の1975年4月号から、40年ほど前の陰毛写真をピックアップしてみようと思い、肖像権に配慮して、陰毛だけをアップにしたら、猥褻でびっくりしました。

卒倒するほどではないですが、これを見ながらご飯を食べたくはない感じ。食いましたけどね。

私も洋物は詳しくないのですが、PLAYBOY同様、CLUB INTERNATIONALも性器までは出していません。PLAYBOYよりもポーズがきわどい傾向がありますが(というより、PLAYBOYのヌードは思い切りソフトです)、性器が見えてないのに猥褻きわまりない。ポーズのせいではなく、陰毛のせいです。

 

 

性器より猥褻な陰毛

 

vivanon_sentence最近、陰毛とか脇毛とかをいっぱい見ていて、一方では全剃りの性器をネットで見ていて、だんだん何が猥褻なのかわからなくなってきて、毛のない性器より、この陰毛写真の方が出してはいけないもののような気がしてきます。

何がそうも猥褻かというと濃いのです。生えている範囲も広いのです。剛毛がモジャモジャと生えていて、未知の生物が二匹や三匹は見つかりそうです。

以下を見れば私の言っていることはわかると思います。

 

 

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