松沢呉一のビバノン・ライフ

不倫、露出、SM…溢れ出る欲望の処理方法-毛から世界を見る 30- (松沢呉一) -3,258文字-

売春価格はどう決定されるのか-毛から世界を見る 29」の続きです。

 

 

 

AVや性風俗を支える欲望

 

vivanon_sentence才能や努力に金を出すのは当たり前」に書いたように、私の知る範囲で、「AVに出てみたい」と考える女子は、金では割り切れない欲望を抱いているケースが多かったと思います。

イケるSEXAV男優の森林原人も、普段は決してそんなことを晒していない真面目な仕事を真面目にやっているような女子が、欲望を晒しにAVにやってくるとよく書いています。

金をもらっているにせよ、金だけではない。欲望を満たすため、好奇心を満たすため、自分を理解してもらうためにやってくる。そういう人たちがいることは容易に想像できます。

AVは性風俗よりリスクがあるとは言え、なんつっても表現ですから、自分がふだんできないことを実現し、他者に伝え、他者から評価される点が魅力です。

しかも、AVの場合はスカウトマンが声をかけてくれる。事務所や制作会社がお願いをして出てもらう。ここでは「私がやったのではない。頼まれたからやったのだ」というエクスキューズがあります。この点が「イヤだと言えなかった」とあとから合意を覆すスキになっているわけですが。

 

 

欲望を持て余す人たち

 

vivanon_sentenceその質はAVとは少し違いますが、性風俗で働くこと自体に、金ではないものを見いだすタイプもいます。金も欲しいけど、それだけではない。

もちろん、全員が全員そうではあるはずもなく、結局のところ、「人によって事情はいろいろ、考えていることもいろいろ」。あらゆる職業でそうであるのと同じですが、そういう層がいることは事実。

どこから来ているのかさえ教えてくれませんでしたが、片道2時間くらいかけて、遠くから池袋のヘルスまで働きに来る30代前半の既婚者がいました。子どももいたはず。

往復4時間かけて、2本くらいついたところでたいした金にはならない。完全に趣味が入ってます。

 

※以下にはエロ画像がありますので、18歳以上の方のみお進みください。

 

 

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