ちんぽの力—『夫のちんぽが入らない』における「ちんぽ」の考察 3-(松沢呉一) -2,084文字-
「「ちんぽ問題」から「まんこ問題」へ—『夫のちんぽが入らない』における「ちんぽ」の考察 2」の続きです。今回と次回は『夫のちんぽが入らない』を読んでなくてもお楽しみいただける内容かと思います。
ちんぽでつながる
えーっ! 清水富美加は「幸福の科学」の信者だったのかよ!! で、清水富美加って誰? 知らん人なので、感慨も何もない。「とみか」って読んでしまいましたが、「ふみか」なのか。
慌てて検索したら、大川隆法が守護霊インタビューを出しているんですね。信者なんだから、本人にインタビューすればいいじゃんな。実際にはそうしているのかも。
引退騒ぎは、大川隆法に命じられた、この本のプロモーションだったのです。全然知らんし、興味ないので、適当なことを言って、次の話題。
えーっ! やまもといちろうは経歴詐称のインチキ野郎だったのかよ!! 名前は知っているし、ネットで文章も何度か読んでいますけど、よく知らんので、たいした感慨もない。
検索してみたら、何年も前から経歴詐称や虚言が指摘されていたのですね。
多いっすね、こういう人。ちょっと前にも、日本人のような外国人のような人が経歴詐称でテレビのコメンテーターを下ろされてましたよね。この人も私は一度として観たことがないので、「経歴詐称の人」ってことしか知らんのです。
テレビを観ないだけじゃなく、ラジオも聴かず、雑誌も読まず、最近、Facebookもあんまり見てなくて、社会とつながれている感じがしません。アイドルファンになったのも昨日今日のことなので、そこで社会につながれているわけでもない。
ただひとつだけリアルタイムに話題になっているもので私ががっぷり共有できているのはこだま著『夫のちんぽが入らない』だけです。ちんぽで辛うじて社会とつがってる私です。
ちんぽの力
昨日の「朝日新聞」に出た『夫のちんぽが入らない』の広告は十分に効果があるでしょう。
タイトルが出せないってことで、「どんな広告だ」と注目した人たちが多いはずで、いつもなら素通りする広告を探す。
知らなかった人でも、「なんだ、この広告は」と気になって、ネットで検索するなり、書店に行くなりしてチェックします。「ああ、ちんぽがひっかかって、タイトルを出せなかったのか」とわかって、その勢いで買う人もいます。
「ちんぽがひっかかる」と言えば、夏場、パンツ一枚で寝て、朝起きてトイレに行く時にドアにちんぽがひっかかることが稀にあります。「ああ、この歳でもこんなに朝立ちしてらあ」と嬉しくなります。どうでもいいですかね。
私はこの広告を見て、「13万部突破!」という文字に驚きました。書店からの反響、Amazonの動きなどで発売翌日に増刷をかけたようですが、そんなに刷ったんか。この感触だと遠からず10万部は超えるだろうなと見てましたが、二刷にして10万部くらい刷ったのかもしれない。
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