松沢呉一のビバノン・ライフ

共産党に続け—日本の女性議員率 5-(松沢呉一) -2,642文字-

野田聖子衆議院議員の言葉を聞くべし—日本の女性議員率 4」の続きです。

 

 

 

共産党に女性議員が多いのは当然理由がある

 

vivanon_sentence共産党があれだけの女性議員を出しているのは、「今回たまたま」ではありません。現在、共産党の国会議員は34名。うち女性議員は11名。32パーセント。

地方議会における女性議員率は約36パーセントです(右の表。途中で切れてますので、すべて見たい方はリンク先で)。欧米諸国と遜色のない数字ですし、4割を超えている県もあります。

「本来はそのくらい女性議員が出るはず」ということではなくて、共産党は「積極的に人材を育てて送り出す」という意思があって、そのために時間をかけて人材を育成していることの結果でしょう。よくは知らないけど、数字を見るとそうとしか思えない。

民青レベルから指導力、知力、判断力などを見て選別し、育成しているのだろうと想像します。当然「金をちょろまかす」「下半身がだらしない」「人をハゲ呼ばわりする」など、人格に問題のある人たちはその過程で外されましょう。

このシリーズでは、都民ファーストに感心し、公明党に同情し、自民党議員の発言を支持し、共産党の方針を褒めることになっていますが、「女性議員率を上げる」という点に絞って検討をしていくと、そうならざるを得ない。

この社会においては共産党くらいピッチリやらないと軋みなく女性議員率を上げることはできないってことを認識しておく必要があります。これを変えるには日本中が共産党化すればいい。あくまで女性議員を増やすという方向においてです。

では、「今現在のこの社会」とはどういう社会かも見ていきましょう。

 

 

なぜ女子大の幟がなかったか

 

vivanon_sentence安倍政権に退陣を求める緊急デモ」では、さまざまな大学の幟が掲げられていました。「安全保障関連法に反対する学者の会」から始まった各大学の有志やOBの会によるものです。

一通り見ていたのですが、私が見た範囲では、女子大はひとつもありませんでした。見逃した可能性もあるので、「安全保障関連法に反対する学者の会」サイトを見てみました。

 

 

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