もしズリネタに許可をもらわなければならなくなったら—ズリネタ調査報告 6[ビバノン循環湯 323] (松沢呉一) -2,444文字-
「教え子との背徳のプレイ—ズリネタ調査報告 5」の続きです。
ズリネタを公開することの微妙な問題
「ズリネタ調査報告 2」でご紹介した、ソフト・オン・デマンドの二宮さんから、その日のうちにメールが届いてました。
名前は出しても問題なしとのことですが、「会社の誰かに見られたら気まずいですね」とも書いてます。
何言ってんのかな。
「ねえねえ、聞いた? 二宮君たら、私たちをズリネタにしているんだって」
「あら、嬉しい。そんなことなら、気楽に言ってくれればいいのにね。水臭いんだから」
「新人だから、遠慮してんじゃない?」
「じゃあ、今度、彼が残業している時に誘っちゃおうか。トイレで3Pしよ」
「オッケー。フィニッシュは私がもらっていい?」
「いいよ。その代わり、今度おごってね。考えただけで濡れてきちゃった」
なんて会話が女子社員の間で交わされていることを妄想して、またセンズリできるじゃないですか。
実際のところ、自分がズリネタにされていることを知った時、人はどう思うのでしょう。
ズリネタとして自分を公開し、金を得ているエロモデルやグラビアアイドルたちは、自分の評価として受け取れるとしても、自分がズリネタになることを前提とせずに生きている人たちだと、微妙な場合がありそうです。
※女子向け3pコミック「ふたりで3p」(Kindle版)。一人は生身の人間ではないみたいですけど、女子もこういうファンタジーを持つのがいるってことで。
自分がズリネタになること
私も、自分がズリネタになることを前提とせずに生きているわけですが、今まで何度かズリネタにされたことを確認しています。
ひとつ目のパターンはすでにセックスをしている相手です。「最近会ってくれないから、オナニーしちゃったよ」なんてことを言って、半ば叱責するわけです。かわいいと言えなくはない。
「それは悪かったね。その分、今度たっぷりかわいがってあげるからね」
「キャー、嬉しい」
なんて、バカップルですね。
ふたつ目のパターンはメディアに出ている私をズリネタにするものです。直接知り合う前に、SM雑誌でケツにバイブを入れられて苦悶する私の表情でオナニーをしたことがあると言っていたエロモデルがいます。まっ、半分は社交辞令でしょうけど(なんちゅう社交辞令だ)。
これの合併技もあって、知っている女がメディアに出ている私をズリネタにしていることがあり、「松沢さんをテレビで見てオナニーをしちゃった」と言っていた風俗妻もいます。
お返ししなきゃと思いつつ、知っている人間はズリネタにしない方針なので、不義理をしたままです。
前に原稿にしたことがありますが、彼女はオナニーをする前にわざわざ私に許可を求めてきたことがあります。珍しいですよね、オナニーの許可。
※3Pで検索していて気づいたのですが、河出文庫はスワッピング雑誌「ホームトーク」の告白集なんて出しているんですね。
オナニーに許可が必要になったら
ズリネタに使用するのにいちいち許可を得なきゃいけなくなったら、大変ですよ。芸能プロやAVのプロダクションには許可を求める電話が殺到します。
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