松沢呉一のビバノン・ライフ

地方からの上京組はヤリマンになりやすい—女言葉の一世紀 40-(松沢呉一) -2,815文字-

寮生活の女学生たち—女言葉の一世紀 39」の続きです。

 

 

 

地方出身者が危ない

 

vivanon_sentence前回、寄宿舎生活をする女学生の会話を見ましたが、あれはたまたまではなく、地方から出てきて寄宿舎暮らしをする女学生こそが堕落しやすいという指摘が当時はよくなされていて、それが事実かどうかは置くとして、そういう社会の見方を反映したのが山村愛花著『女百面相 当世気質』の「寄宿舎の女学生」なのです。

今もそういうところがないわけではなくて、一人暮らしをしたら、家でセックスし放題ですし、門限もないですから、相手のところに泊まることも、ラブホに泊まることもできます。監視されていないため、キャバやヘルスで働くのも気兼ねがいらない。

そこで親は「女子寮だったら」ということになりますが、女子寮もそんなにうるさくないところもあって、相部屋を嫌って、個人で部屋を持てる民間の女子学生専用寮だと、ただのオートロックのマンションであって、男を連れ込むことも可能であり、門限もなかったりします。

これは戦前も同じで、さすがに個室はなかったにしても、管理人がうるさくない寄宿舎もあり、時には買収をして門限を見逃してもらったなんて話も出ています。学生同士の関係が密であるがために、集団で悪事を働くこともあり、そういった寄宿舎で生活すると、周りに感化されて、ことごとくが堕落するなんてことが当時のものには書かれています。

また、地方から東京に出てこようとする段階で、新しい時代の影響を受け、虚栄心も強いため、堕落しやすいという指摘もなされています。

 

 

next_vivanon

(残り 2331文字/全文: 3011文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック