セックスワークサミット出演を断った事情[1]—ホワイトハンズの何が問題か 1-(松沢呉一) -2,776文字-
「障害学会」以降、このテーマをずっと書いていたのですが、なかなかまとまらず。できるだけ広く読んでもらった方がいいテーマだし、コメント欄も活用した方がいいので、Facebookでやっていくことにしました。その第一弾はこちら。以降、ずっと書き続けており、「ビバノンライフ」はその詳細版ということで。
障害学会シンポジウムでのホワイトハンズ批判
10月28日(土)、神戸学院大学で開催された障害学会 第14回大会のシンポジウムで、ホワイトハンズへの疑問や批判が噴出。ホワイトハンズについてはこちらを参照のこと。
確認していないですが、いずれその内容は障害学会からまとめて公開されるのかな。それまでは、SWASHの要友紀子代表がFacebookで公開した報告をお読みください。このシンポジウムに参加していた方々のコメントも読むと理解が深まろうかと思います。
これ以降、熊篠慶彦や私のアカウントでも続々情報がアップされているのでそちらも目を通してください。
このシンポジウムに先立って、一般社団法人ホワイトハンズの坂爪真吾代表理事によるレジュメとSWASHの要友紀子代表によるレジュメも公開されていますので、どちらも併せてお読みいただきたい。
皆さん、ぼんやりと、あるいははっきりとホワイトハンズへの疑念を抱いていながらも表明しないでいたのが、要友紀子の批判をきっかけに堰を切ったってところでしょうか。
その場にいた障害学会の人たちの中には以前ホワイトハンズに対する批判的論文を公開している草山太郎・追手門大学准教授もいます。これまでにも坂爪氏は障害学会で発表をしていて、その場でも批判が出ていたことを確認しており、障害学会の中でも問題意識は一定共有されていました。
今回は批判されることを前提にホワイトハンズの坂爪真吾代表を登壇させたように見えます。少なくとも、要友紀子からのレジュメが出された段階でそれを容認したことは間違いない。
批判に向き合うべし
これを契機に要友紀子は坂爪氏からSNSでブロックされています。これは坂爪氏の常套手段です。熊篠慶彦も、草山太郎も、皆さん、プロックされています。坂爪氏は批判に向き合わないのです。
答えればいいだけのことですが、答えられない、あるいは答えると都合が悪いようです。
ワケのわからんイチャモンをつけてくるのがいますから、一般にブロックすること自体は非難に値しないでしょう。私も時々ブロックしています。しかし、これらの人は面識もあり、要友紀子はホワイトハンズ主催のイベントにも出ており、批判内容もいたってまともです。それでもブロック。
要友紀子はFacebookの報告でこう書いています。
私がシンポジウムで話すのを知った人や障害者の人から手紙やメールがきました。また、「各地の事業所の障害者の人らにシンポジウムがあること知らせてほしい」と、2日前に障害者の方からもお電話頂きました。4日前は知的障害のある子どもがいるお母さんからお電話頂き、お母さんたちのネットワークに呼びかけて下さり、当日お母さんたちが参加してくださいました。それで前日に発表内容を知的障害のあると思われるセックスワーカーと知的障害のあるお客さんのことを話す内容に変更しました。こんなに言いたことがある人がいるのに、届いてこなかったんだな、そしてこんな私なんかが発言の一人としてしゃべるんだなと、登壇できない人のことを思いながら参加しました。私は自分の発表は20分だったけど、会場にきてる当事者の人に話してもらいたいから、15分以内に発表を終えました。いかに自分の発表時間削るかに命かけました。
そしたらやっぱり会場からたくさん手が挙がって、時間が足りないから、一人1個の質問に制限してって司会が言って、みなさまにしゃべってもらいました。
この件をFacebookで書き始めて、私のところにも連絡をしてきた人がいます。この人物も坂爪氏本人に疑問を伝えていますが、完全に無視され、ブロックされています。
決して、要友紀子という特殊な一個人の特殊な批判ではありません。皆さん、その意味をよーく考え、この批判をよーく読みましょう。
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