松沢呉一のビバノン・ライフ

元気で始まり、元氣に終わる—2018年あけましておめでとうございます-(松沢呉一) -2,534文字-

 

年末年始の銭湯

 

vivanon_sentence本年もよろしくお願いいたします。

大晦日は狛江の銭湯に行きました。脱衣場でも浴室でもテレビを観られるようになっていて、紅白歌合戦を観ました。

でも、SMAPのいない紅白歌合戦は寂しい。紅白歌合戦にもSMAPにもまったく興味がないのに、世間の人たちが言いそうなことを想像で書いてみました。

銭湯ってホントに苛酷な仕事で、大晦日はほとんどの銭湯が営業しています。元旦は9割方休みですが、一部元旦も営業。元旦から風呂に入りたい人もいますから。2日は9割方の銭湯が朝湯を実施。年末年始は休みがほとんどないのです。

せっかく営業してくれているんだから、2日は朝湯に行く予定。条件は東側の窓から朝日が差し込んでくる銭湯ですが、まだ最終決定してません。元旦は「明日どこの銭湯に行くのか」の検討で半日潰れます。

 

 

年越しの歌舞伎町

 

vivanon_sentence狛江の銭湯に行ったあとは、小一時間かけて仙川まで歩きました。さすがに大晦日の夜は人通りが少なくて、寂しさや悲しさ、侘しさに襲われて、頭の中はマゾ汁で満たされました。

体も冷えきって、十分に体調を悪くしたあとは、新宿ロフトプラスワンで、恒例の大晦日「下1グランプリ」です。昨年は年越しとともにネズミの死骸を踏みましたが、今年はネズミの死骸もゲロも踏むことなく到着。

たいてい観光客ですけど、最近、歌舞伎町の年越しは人が多いな。

 

 

 

元気で始まり、元氣で終わる

 

vivanon_sentenceロフトプラスワンも例年より客が多い。

本編の「下1グランプリ」と違って、こっちは採点なし、順位なしなので、私もお気楽です。

昨年はヘラクレス太田が衝撃でありましたが、今年彼女は浜崎あゆみかなんかのライブを観に行ったらしい。そりゃそっちの方が大事に決まってます。

オープニングはたまたま近くに来ていた元気いいぞうの獅子舞。最近いいぞうさんはシャレではなく、仕事として獅子舞をやっているのです。ついでに歌も披露していったのですが、「チンポはあるけど、進歩はない」という曲がよかったな。瞬時にサビのメロディを覚えて、今も私は歌ってます。カラオケで歌いたい。

トリは元氣安の金粉ショー。元気に始まり、元氣に終わる。新年早々うまくまとまってます。

 

花吹雪の射精儀式

 

元氣安は「金粉を長時間塗った状態でいると死ぬ」と信じていて、気分が悪くなってましたが、皮膚呼吸ができなくて死ぬというのは噓です。元氣安は自己暗示に弱い。

皮膚呼吸ができないと死ぬなら、遠泳の選手はみんな死にます。ダイバーも死にます。長湯をしている人たちもみんな死にます。風呂ではよく死にますけど、あれはたいていヒートショック。

この話の出所は諸説あるようですが、暗黒舞踏の土方巽がキャバレーの金粉ショーのギャラを上げるために「命がけの芸」とアピールしたという説が私は好きです。

 

 

フェッティーズが人気

 

vivanon_sentenceこの日は毎年客のおひねりがギャラですが、けっこうこれが集まるのです。正月ですからお年玉ってことで皆さん奮発。

新年早々生々しい話をしておくと、もっとももらっていたのはSMアイドルユニット・フェッティーズでした。メンバーは3人いるので、1人当たりで言えば元氣安の方が多いですが、元氣安は経費がかかってます。うまくできとりますね。

 

フェッティーズの得意技、ペニバン輪投げ

 

フェッティーズ・ファンの人たちも来ていて、札を出さないわけにはいかんでしょう。おひねりを出してくれた客にはエロサービスもしてましたし。こんなことが神原元弁護士にバレると、やれ最低賃金がどうした、風営法がどうしたと、法律家とは思えない意味のない寝言を喚き出して迷惑極まりないので、皆さん、内密にお願いします。

フェッティーズは2月にワンマンライブがあるらしいですよ。

 

 

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