松沢呉一のビバノン・ライフ

エロ話の注意点—ヘルス嬢たちの女子会(2)[ビバノン循環湯 371] (松沢呉一)-2,946文字-

オナニーで盛り上がる女たち—ヘルス嬢たちの女子会(1)」続きです。

 

 

 

イッたことのないウブ娘に吹き荒れる先輩風

 

vivanon_sentence 皆のオナニー話を興味深げに耳を傾けながらも、ずっと黙っていたのは新人の朝ちゃんである。彼女はこの会に今日が初参加で、そのために静かにしているのかと思った。それもあったかもしれないが、もうひとつ理由があった。

やっと朝ちゃんはおずおずと口を開いた。

「私、ついていけません。オナニーってしたことない。イッたこともないです」

ここまでのオナニー自慢は一挙に終息し、悩み相談モードに入った。

「まずオナニーでイクのを覚えた方がいいよ」

由真ちゃんは短大時代に自分が言われたことをそのまま朝ちゃんに言う。

「そうそう。男にイカせてもらおうとするとけっこう大変だからさ。お店のローターを使ってみなよ。すぐだよ」とローター派のカレンちゃん。

「私はそうでもなかったけど、オナニーの方が確実だと思うよ。下手な男って多いから」と舞ちゃんも畳み込む。

オナニーの先輩風を吹かす女たちが次々と発言。

「でも、イクってそんなにいいものですか?  私はエッチしていると充分に気持ちいいですよ」

朝ちゃんがそう言うと、風がさらに強まった。

「そんなん、比較にならないって。私もわかってない頃はそんなことを言ってたよ。世間知らずだったよね。朝ちゃんが今までやってきたことは前座だから。おいしいと評判のレストランでコースを頼んで、前菜だけ食べて帰ってきて、“おいしかった”と言われてもさあ」と由真ちゃん。

「うん、イケないセックスをするくらいだったら、私はオナニーしていた方がいいと思っちゃう。イケない相手とはつき合わない。時間の無駄だよ」と舞ちゃん。

「中にニンジンを入れて、クリをローターで刺激するのもいいよ」とカレンちゃん。

朝ちゃんはこの中で最年少である上に、見た目も話し方も、思い切り「かわいさ」を漂わせているキャラである。そんないたいけな少女に、熟練のおねえさま方が容赦なく襲いかかったのだった。

※Albrecht Dürer「Four Naked Women

 

 

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