松沢呉一のビバノン・ライフ

オナニーで体に射精する流派—精液の後始末(上)-[ビバノン循環湯 445] (松沢呉一)-2,723文字-

冒頭に書いてあるように「コンドームの後始末」から派生したものです。あちらと同様、2006年頃にメルマガに書いたものです。「コンドームの後始末」がメインテーマだったため、こちらはサラリと終りましたが、こちらはこちらで面白いテーマかと思います。

この中で私や他のゲイたちが「ホモビデオ」という言い方をしています。性的な欲望に特化した時は「ホモ」の方が座りがいい感覚があるためです。対して「ゲイ」はもう少し幅が広い印象の言葉です。「ゲイビデオ」という言い方もいますけど、これは個人差や世代差もありそうです。

ゲイ特有の行為ではないのですけど、ゲイに偏りがあるので、図版は古いゲイの写真、あるいはゲイっぽい写真を集めてみました。アート系のゲイ作品は今もモノクロが多いため、いつのものはわからないことがあって、いつのものか明示されているもの、明示されていなくてもその服装等から半世紀以上経っているものをピックアップしています。写真の場合はほぼこれでパブリックドメインであると推測できるのですが、ポストカードになっているものや雑誌に掲載されたものと違って、紙焼きの場合は古いからと言ってその時点で公開されていない場合があります。それでも極々最近初公開されたものであればその旨書かれているだろうと思い込むことにしました。

タイトルは写真に添えられていたもので、オリジナルのタイトルとは限りません。

 

 

 

4人が4人とも体に出すと証言

 

vivanon_sentenceコンドームの後始末」についての証言を集めている時に、こんなことを言うのがいた。彼は20代のゲイである。

「縛ってそのまま捨てます。鼻をかむティッシュは2枚です」

私はこう聞いた。

「オナニーの時はティッシュは何枚?」

「2枚くらいですよ」

2枚組を1枚とカウントしての2枚である。出した精液を受け取る役割とそのあと拭く役割は別なので、3枚から5枚が標準かと思う。

「少なくないか」

「だって、体の上に出して拭くだけですから」

ほう、そういう流派もあるのか。珍しい。と思ったら、その場にいた他の同世代も、次々とこの方法だと言う。4人が4人ともそうだと言うではないか。彼らは全員ゲイだ。

ちょっと待ちたまえ、君たち。たしかにホモビデオのオナニー・シーンでは、こういう方法が一般的かと思うが、あれは紙を使うのが美しくないため、また、精液が飛ぶところを見せるための非日常的演出ではないのか。

私はこんな方法でオナニーをしたことが一度もない。ティッシュをコンドーム状にかぶせるか、片手で待ち受ける方法である。風呂やトイレでする時は別にして、ほとんど常に紙に向けて出す。たまたま垂れてしまったことはあっても、自分の体の上に意図して出したことは一度もない。風呂であれば自分の体に出したところで、その場で洗えるが、それでも自分の体には向けない。

精子の気持ちになると、せめて最後はパッと開放的に花散りたいと思うかもしれないが、んなこと言ったら膣内の暗闇に出されるのは最悪である。

どうして彼らは自分の体にかけるのか。ゲイだからか、あるいは若いからか。それとも、私がおかしいのか。

 

Victorian era

 

 

ゲイではポビュラーな方法らしい

 

vivanon_sentenceこれが気になって、ゲイのオナニー事情を知人の張由紀夫君に聞いた。

「ゲイに関して言えば、自分の体に出すのがもっともポビュラーな方法だと思う」

そうだったのか! しかし、彼もこのことを調べたわけではなく、そう感じているのは、張君自身、ほとんどの場合、この方法でしているためである。つまり自分が基準である。ただ、ここまで揃いも揃って、そういうオナニーをしていると証言することから、これには信憑性がある。

 

 

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