「ヘイト」の意味を巡る対立—言葉を理解できていないのはどちらか(松沢呉一)-4,926文字-
この記事は数日間、非公開にしていました。二点、訂正を入れて復活させました。その一点はにゃにゃこ@愚者さんのリンク先がTwitterではなく、羊料理の記事になっていたことです。その時、ジンギスカンではない羊料理屋を探していたので、どういうもんか間違ってリンクしたようです。その点は修正しました。もう一点は追記に書きました。補足した方がいい点はいくつかあって、それらも最後に追記しました。
この記事を巡っては、すでに経緯をFacebookに書いています。私がここで批判的に取り上げたFacebookの投稿にあった記述は事実無根でした。その経緯説明で私はお詫びを出していて、それと同じ理由から、無料公開部分を減らしました。この事情については「ヘイトなきところにヘイトを持ち込んだ「カウンター勢力」—「ヘイト」の意味を巡る対立[2]」を参照してください。こちらは全文購読者限定なのは、すでに読んだ人だけ知っておけばいいためです。わざわざこれを読むために新規で講読をする必要はありません。
また、「ベルク炎上騒動」における「ヘイト」については「めんたねさんのヘイト・francesco3さんのヘイト—「ヘイト」の意味を巡る対立[3]」にまとめました。こちらは配慮が必要ないので、通常よりも無料公開部分が多めになっております。
「ベルク炎上騒動」の中から「ヘイト」について
Twitterが主たる舞台だったため、ベルク炎上騒動については基本的な流れを把握して、あとはたまーにチェックしていただけですが、私がもっとも許せないのはデマであり、発信した人とそのデマに乗っかった人たちの無責任さがこの騒ぎの根幹です。
それが間違いであることをなぜ周りの人たちが注意しなかったのか、なぜベルクの店長や副店長がそれについて説明をしても聞く耳を持たなかったのか。もしそれが早い段階で撤回されていれば、こうまでこじれなかったでしょう。
9月13日にデマが発信されて、それを認めて謝罪したのは10月1日です。1時間もあれば確認できることを半月以上放置したのがこの騒動のこじれになり、長期化させています。ともあれデマであることを認めたわけですから、それからでも、このデマを拡散してしまった人たちは撤回し、それに乗った論も撤回すればまだしもとして、デマ拡散の責任をなかったことにすべく難癖を重ねる。それらの中には論じる価値があるテーマがあるかもしれないのですが、論じる価値があるからこそ、デマとそこに乗った論はひとたび撤回すべきです。
自分の責任を果たせない人たちは以降発言の資格はないと私は思っているので、それ以上は難癖と決めつけてよく、それらをいちいチェックする気もないのですが、昨日になって、にゃにゃこ@愚者さんが「ネット炎上私論」なる文章をnoteに公開していることに気づきました。
10月6日付けのものなので、けっこうな時間が経っているのですが、この中で「お、ここは取り上げておかねば」と思った点があります。
以下。
反差別界隈は、「ヘイト」を「憎悪扇動、差別」くらいに自動翻訳しちゃいますが、元はゲーマー用語。「ヘイトが溜まる(=鬱憤が溜まる」「ヘイトを稼ぐ(=恨みを買う」くらいに、「憎しみ」のカジュアル表現としても使いますし寧ろそっちのが一般的な用法。そこでまた両者噛み合ってない。
これについて、先週、私も「反差別界隈」の知人をガッツリ叱ったところです。
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