松沢呉一のビバノン・ライフ

主婦の生活に退屈した時に思い出すのは風俗嬢時代のこと—エロい人助け(1)[ビバノン循環湯 497] (松沢呉一)

長いわりにたいしてエロくないし、面白味もないので使わなかった原稿で、メルマガ読者限定のevernoteが初出だったと思います。

写真はパンチラ等の「ちょいエロ」を著作権切れの写真から集めてみました。すべて自動彩色です。

 

 

 

自分が働いている店の店名がわらない風俗嬢と社長

 

 

vivanon_sentenceこんな私でも、ちょっとは役に立つことがある。

風俗嬢たちの飲み会に呼ばれた時のこと。自己紹介の際、風俗嬢の一人が「ねえねえ、私が働いているお店って、なんていう名前だっけ?」と聞いてきた。

自分が働いている店の店名を人に聞くなって話だが、彼女が働いている店は看板が出ていない。フロントにも店名は書かれておらず、多くの風俗店がそうであるように、電話の問合せにも、店名を名乗らない。客が自宅に持ち帰れるように名刺にも店名が入っていない。しかも、警察対策で時折店名が変わるため、覚えてられないのだ。

そこで、彼女に店名を教えてあげた。

「ああ、そんな名前の店だ。そこで働いているエミリでーす」

役に立ててよかった。

これはまだわかるが、ホテルヘルスを取材した際、社長に店名を聞いたら、社長は従業員に「うちってなんていう名前だっけ?」と聞いていたのには笑った。この人は他の店もやっていて、広告も従業員にお任せなんだろう。でも、店名なんて、こんなもんである。

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主婦の生活に退屈した時に思い出すのは風俗嬢時代のこと

 

vivanon_sentence役に立つのみならず、こんな私でも人助けをすることがある。あるいは人類の未来に貢献しているとさえ言えるかもしれない。

渋谷にある人妻ヘルスを取材した時のこと。相手をしてくれた奥さんは二十八歳。独身時代、誰もが知る有名ヘルスで一年ほど働いていた。

「そのあと池袋の店でも働いたんですけど、当時はまだ結婚していなくて、同棲していた主人が怪しんであとをつけて、私が店に入るところを見てしまったんですよ。そりゃ怒りましたけど、もうやらないということで許してくれました」

結婚してからはしばらくおとなしくしていたが、夫には内緒で昨年風俗に復帰した。

「お金のこともありましたけど、主婦の生活に退屈してしまいまして」

そんな時に思い出すのは、風俗嬢時代の楽しい記憶だったわけだ。

「当時も楽しいと思ってましたけど、思い出になると、もっと楽しく思えてくる。仕事のあとでみんなで飲みに行ったりするのも楽しかったし、お客さんとダベるのも楽しかったし。“それに引き換え今は”って思って、我慢できなくなってしまいました。長時間出るとまたバレるので、短い時間でサクッと働こうと思って、最初は池袋の角海老に体験入店したんです」

有名ソープ店である。

「でも、ソープランドはキツくて、一日で辞めました。マットは無理です」

続いて、町田の人妻ヘルスで働きだしたが、控え室で年配の人たちに「あんただったら若いコの店でも働けるのに」などとイジめられ、また、手癖の悪いのがいて、トイレに行っているわずかな間に五万円を抜かれたことがあって、渋谷に移った。

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