松沢呉一のビバノン・ライフ

頭のおかしい人と出会いやすい時代—捨てる神と拾う神(上)[ビバノン循環湯 501](松沢呉一)

全然覚えてないですが、書いたまま未発表だったものをメルマガ講読者限定のevernoteで出したんじゃなかろうか。もう大丈夫だろうと思うのですが、刺激をしてまた復活するといけないので、無料公開部分は少なめです。

メールや携帯電話、出会い系サイトの著作権切れの写真は見つからないので、。郵便や電話に関する著作権切れの写真を探しました。いつものように、写真のタイトルは投稿した人がつけたタイトル、記事についているタイトルであり、オリジナルのタイトルとは限りませんね、今回も次回も色のついた写真はすべて自動着色です。

 

 

読者からのメール

 

vivanon_sentence世の中にはおかしな人がいるものだ。おかしな人には警戒しないではいられないのだが、それを拾う人もいる。世の中、うまくできているなあと思う。

遊び友だちの小娘から聞いた話。彼女は私以外にも、マスコミ関係者とよく遊んでいて、そのうちの一人は、自分のところに送られてくる女性からのメールにいちいち返事を出して、いいカンジの相手とはよくセックスしているそうである。

そんなことをしてよくもトラブルにならないなと思ったんだが、案の定、相手の女につきまとわれたり、女が自殺すると騒いだりしたりしているそうだ。

「あの人は壊れたタイプの女が好きみたいだよ」

そうなんだろうなあ。じゃなかったらセックスしないわなあ。

読者でメールを送ってくる人の中には、確実に危ない人が混じっている。男でも危ないのはいるのだけれど、男の場合は「会いませんか」なんて言って来ないし、こっちもそんな気にならない。しかし、女は要注意だ。ついうっかり誘惑に乗りかねない自分がいるからこその注意である。

一方で、長らくメールのやりとりが続いている人もいるので、言うまでもなく連絡をしてくるすべての読者が危ないわけではない。しかし、知り合いの物書きは、男であろうと女であろうと、原則として無視すると言っていた。よっぽど内容に興味がある時だけ返事を出す。見極めが難しいので、安全性を優先するのであれば、これがもっとも賢い。

私の場合は、時間がなくて、時に無視することもあるが、「いつも拙著を購入いただき、ありがとうございます」程度の返事は出すようにしている。

そうすっと、急にダチみたいになって、「今日はこんなことがあったんですよー」みたいなメールが来ることがある。私はメル友になった記憶がなく、見ず知らずの人のどうでもいい私生活に興味がないので、そうなるとたいてい無視する。なんとなくの勘なんだが、他人との距離をうまく見計らえない人って、やっぱり危ない人が多いような気がして、深入りしない方が身のためだ。

「うちの店ではこういうサービスをしてます」といったように、ライターの好奇心をくすぐる風俗嬢もいて、こういうのはありがたいんだが、どうしても女からのメールは警戒してしまいがちなのは、危ないのにつきまとわれたことが何度かあるためでもある。

NATIONAL POSTAL WORKER DAY

 

 

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