松沢呉一のビバノン・ライフ

「世界はマゾでできている」は16禁です—『マゾヒストたち』[無料記事編 2]-(松沢呉一)

世界はマゾでできている@高円寺パンディット」のお知らせ—『マゾヒストたち』[無料記事編 1]」の続きです。

 

続・お嬢様の「おまえ」

 

vivanon_sentence以下は「お嬢様がアバズレる理由をお嬢様ヤリマンが解説—「東京ヤリマン五輪!」より[上]」の続編です。

先週、台風21号に伴う低気圧で、東京都内もすさまじい雨でした。ふたたび川崎市市民ミュージアムが水没したのではないか、せっかく19号で被害を受けて復旧作業をしている人たちは奮起する気力を奪われてしまうのではないかと思いつつ、新潮社に行きました。

豪雨の中、『マゾヒストたち』の見本を受け取り、濡れないように、ビニールで二重に包み、リュックに入れ、その上からレインコートを着て、傘を差したので、完璧です。

でも、帰る頃には小降りになっていまして、傘もほとんど必要がなくなってました。豪雨の中で、襲い来る敵を香港のプロテスターたちのように傘でなぎ倒しながら、大事なブツを命がけで守ったのに、雨で足を滑らせて川に転落し、それでもブツは最後まで守り切って死んでいく特命運搬人のイメージプレイができなかったのが残念です。

ちょうど中高生の下校時間で、信号待ちをしていたら、横に女子高生の集団がやってきました。交差点で曲がろうとしていたタクシーが、点滅する信号でまだ渡っている通行人に対して、クラクションを鳴らしました。

女子高生の一人が「うるさい、おまえ」と言って、皆でケラケラ笑ってました。とってつけたような「おまえ」で、学校の外で「おまえ」を使いたくてしょうがないって感じです。

よく見たら、またしても学習院女子の生徒たちでした。「おまえ」と言っていたのは背の高いきれいな子だったので、卒業したら女王様になるといいと思いました。「おまえ」って言い放題。

つうか、パンディットに来るといいのに。指の股の水かきに五寸釘を打ったり、爪をペンチで剥いだり、乳首を万力で潰したりするプレイを見せるイベントではないので、16歳以上だったら可。

 

 

今回は16禁

 

vivanon_sentence当初、パンディットの奥野君は18禁にしようとしていたので、私は反対しました。

「客にウンコ入りのカレーを食わせたり、どっかの店みたいに客にチンコを食わせたりするわけじゃないんだから、16禁でいいんじゃないか」

「BL関連で、うちは高校生の客がけっこうついているので、本当に来ちゃいますよ」

もっと上の世代のBLマニアだと、ヘテロ・セックスに対する拒絶が入っている率が増えましょうけど、今時の中高生にとってのBLはエロのひとつであって、比較的許されやすいエロとしてBLを利用しているだけです。エロへの導入ですから、BLに興味のある女子高生だったら、他のエロにも興味があるのがいるでしょう。実際、高校時代に読んだBLやライトノベルがきっかけでSMに興味を抱いて女王様になったのがいます。

ここ3年くらいパンディットで連日やってきた大島薫プロデュースのBLイベント「メンズダンスバー」は昼の部です。平日は無理ですが、土日は女子高生も来るそうです。当日3,000円で、その上、チェキを撮ったりもするので、客単価5,000円くらいかと思います。それに参加できる女子高生はこづかいの多いお嬢様です。

マゾヒストたち』発刊記念も日曜日の昼の部なので、その延長のイベントだと誤解して来てしまうかもしれない。ゴン太さんの初体験の相手は男で、男とつきあっていたこともあるし、クニオさんは女ものの下着を愛用しているので、大島薫と似たようなものと言えなくもない。

「間違って来たら帰ってもらうけど、入りたければ入ってもいいだろ。かえって18禁にすると、ショーやプレイを期待する人たちが来てしまいそう。話をするだけで18禁にしなゃきゃいけないんだったら、それを文庫にした新潮社の立場や夏目漱石や芥川龍之介と並べて販売する書店の立場がなくなるぞ」

「それもそうですね」

ということで、16歳以上だったら高校生も入れます。校則に反するかもしれないので、学生手帳をよく読むように。

なお、メンズダンスバーは今年いっぱいでいったん終了するそうで、性の多様性を知るために、同性愛の次はマゾに触れる性教育の一環としてご利用ください。

 

 

ショーはなく、プレイもできないSMイベントです

 

vivanon_sentence繰り返しお断りしておきますが、よくあるSMイベントと違って、ショーの類いはありません。SMバーと違って、客を逆さ吊りにするサービスもできません。20歳以上は昼間っから酒を飲めますが、20歳未満はソフトドリンクのみです。

せいぜい体に入れられた勲章(落書き、焼き印、伸びた乳首)をお見せする程度かと思います。チンコを出すのが好きな人も複数混じってますが(4人中3人)、奥野君が阻止します。

女王様も客でいらっしゃいますから、終わったあとにハプニング的になんかあるかもしれないですが、ビンタ、蹴り、根性焼きなど、常識の範囲内で留めてもらいます。お嬢様学校ではなく、スケバンが支配している学校で見られる程度のものです。

でも、あとで気づいたのですが、18歳未満が来ると、映像を見せられないな。龍ちゃんがウンコを火山のように吐いたり、紅葉さんが背中に画鋲を刺されたりしている映像は各自で探してください。

では、11月17日、パンディットでお会いしましょう。

 

以下はテンプレです。

 

 

 

世界はマゾでできている—松沢呉一著『マゾヒストたち』(新潮文庫)発刊記念

マゾしか出ません!!

 

 

 

本年5月をもって休刊となった「スナイパーEVE」で連載していた「当世マゾヒスト列伝」が『マゾヒストたち』として新潮文庫に登場。

18人の選び抜かれたマゾ男の精鋭たちのインタビューとコラムで構成された希有なM男たちの肖像。
その発刊を記念して、マゾヒストたちの生の声を聞きます。

女王様がいてのM男ですが、女王様は出ません。
M男が主人公のイベントです。

 

【出演】
松沢呉一(生活マゾ)

【スペシャルゲストのマゾたち】
クニオ(露出・身体改造・性豪・包茎自慢の変態)
山田龍介(元キックボクサー・ヤプーズマーケット代表)
紅葉(盲目のピアニスト・マゾ)

予定していたゴン太さんは欠席となりました。その代わりに変態界の大物が急遽出演決定。『マゾヒストたち』には登場しない人物ですので、当日までお楽しみに。

※本イベントは16禁です。15歳以下の方はご遠慮ください。

 

 

【会場】

高円寺パンディット

☎︎090-2588-9905


 

【日時】

2019年11月17日(日)

開場/ 13:00
開演/ 13:30

2時間半程度を予定しています。

 

【参加料金】

<お得な本付き料金>

前売 ¥2,500  当日 ¥2,600

<本なし料金>

前売 ¥2,000 ¥当日 ¥2,500

※いずれもドリンク別です。

予約はパンディット(二種の予約は入口が別になってます)

またはFacebookのイベントページで「参加予定」をクリックするだけで予約扱いになります。当日、どちらかを選択のこと。

 

ゲストのプロフィール

 

クニオ 思春期から裏山でセックスを始め、十代でストリップ劇場の楽屋まで出入りするように。以来、全国のストリップ劇場を回り、同時にトルコ風呂にも行くようになった。自身がマゾという自覚はないが、性器に傷をつけて黴菌をつけて化膿させるのが好きで、SMショーにもMとして出演している。自身が身体改造マニアという自覚はないが、ピアスを体中に入れて銭湯に通っている。包茎が自慢で、包茎サークルのメンバーでもある。

ゴン太 尻に指を入れるところから始まって、拡張の魅力に魅せられ、ペン、モーターのケース、瓶などを制覇、やがては男性器も入れるように。初体験は男であり、初めてつきあったのも男。結婚した相手もそのことは知っていて、最初に腕を入れたのは妻だが、彼女はその気がなく、家庭外で開拓を続けた。肛門には足首までしか入らず、続いて陰茎改造に乗り出す。尿道を切開したあとは、縦に二分割して二本に(まだまだ続く)。

山田龍介 ブロのキックボクサーだったが、マゾに目覚めて、名古屋の北川プロのビデオにデビューし、多数のビデオに出演。最多本数に出たマゾ男優かもしれない。結婚し、子どももいたが、家庭を捨てて、マゾとして生きることを決意して上京。浅野ナオミ女王様の奴隷として軟禁生活を送ったあと、監禁専門ビデオメーカー・ヤプーズマーケットの代表に。同社の出演者はヤプーと呼ばれ、経営者・制作者にしてヤプー0号として出演もしている。

紅葉(もみじ) 幼少期に事故で両眼を失明。盲学校に通いながら、ビンタをされたい願望が高まる。数学専攻で国立大学に進んだあと、ピアノの勉強のため、ポーランドに留学。帰国後、自身の欲望を抑えられず、単身、SMクラブに乗り込み、数学、ピアノに続いてマゾとしての実践を開始、V&Rの作品に出演してマゾ男優としてデビュー。本に掲載されたインタビューの段階では独身だったが、その後、結婚。当日はマゾの結婚生活についても聞けるはず。

 

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ