松沢呉一のビバノン・ライフ

「世界はマゾでできている」は大盛況でした[下]—『マゾヒストたち』[無料記事編 18]-(松沢呉一)

「「世界はマゾでできている」は大盛況でした[中]—『マゾヒストたち』[無料記事編 17]」の続きです。

 

 

パンディットの教え 2

 

vivanon_sentence世界はマゾでできている」の翌日、忘れ物をとりにパンディットに行った時にもうひとついい話を教えてもらいました。パンディットのドリンク・メニューにはコーヒーがありません。コーヒーが好きな私はそこが不満です。

「奥野君はコーヒーは飲まないの?」

「飲みますよ」

「だったら、どうしてコーヒーを置かないの?」

「コーヒーはチビチビ飲む飲み物なので数が出ないんです」

ははあ。たしかに私もコーヒーをがぶ飲みはしません。「がぶ飲み ミルクコーヒー」だけは命令通りにがぶ飲みしますが、アイスコーヒーでもがぶ飲みしません。喫茶店で咽喉が乾いている時はまず水を飲みます。

アルコールも、ものによってはチビチビ飲んだりするのでしょうが、酒飲みは飲んだら次を頼む習性があるのに対して、コーヒーはチビチビ飲んで、途中で「もういい」になることもあり、飲み干しても、続けざまに頼むことはあまりない。

パンディットは飲み屋ではないので、アルコールだって何杯も頼む人ばかりではないですが、わずかでも売り上げを伸ばす工夫です。

こういう話を聞くのが好き。これによって「すぐに潰れる」と言われ続けてきたパンディットは6年ももったのです。

このイベント自体がそういうものでありまして、少しでも本を売るためのイベントであり、その意味でも大成功。

お得な「本つき予約」ができるようにしたため、『マゾヒストたち』は3人中2人が買ってくれました。来場した皆さんがツイートしてくれたおかげで、ちょっとだけですけど、Amazonの順位も上がりました。

※パンディットの入っている場所はもともと素人の乱が借りていた場所で、パンディットも素人の乱グループみたいなものです。拠点であるリサイクルショップ素人の乱もパンディットの並びです。

 

 

こぼれ話

 

vivanon_sentenceそう言えば、この間のROYAL BLUEのパーティで書き忘れていたことがあります。

夏樹さんは『マゾヒストたち』に出てくるM男のうち、3分の1くらいはプレイをしたことがあって、半分くらいは面識があると思います。その夏樹さんが言っていたのですが、シッコスキーさんは、口を開けたまま、聖水を飲めます。

やってみるとわかりますが、口を開けたまま嚥下することは難しい。そのため、大量に聖水が出ると、口の脇からこぼれてしまいます。これがホントのこぼれ話。

飲み込もうとして口を閉じると、行き場をなくした聖水が飛び散って、大変失礼なことになり、そのあと口で掃除を命じられます。舌で床掃除しなくて済むように、聖水プレイをする場合は下に紙おむつを敷くのが通例です。

しかし、シッコスキーさんは一滴も漏らさないように口を開けたまま飲み込めるようになりました。インタビューで言っているように、すべて飲み干すのが信条ですから。マニアの一念岩をも通す。

それができるのですから、身体的な仕組みとして口を開けて嚥下できないのではないのに、どうして人間はそれができにくいようになっているんですかね。口を開けたまま歩いていると、飛んで来たセミが口の中に入ってきて、間違って飲み込まないようにでしょうか。

シッコスキーさんの場合、飛んできたゴキブリが聖水の中に飛び込んきて、そのまま飲み込むリスクがたしかにあります。聖水の方が大事なので、気にしないのか。

第二回「世界はマゾでできている」をやることがあったら、シッコスキーさんに出てもらいますか。

私は直接聞いてないですが、奥野君によると、ゴン太さんの話を聞きたかったと言っていた人がいたそうです。ここを読んでいる人やパンディットのサイトを見ているには伝わったでしょうけど、フライヤーだけ見てきた人の中にはゴン太さんに期待していた人が他にもいたかもしれない。

ガッちゃんのリクエストもありました。ガッちゃんは今回お呼びしようかと考えたのですが、聞きどころである戦後SM史については基礎知識がある程度ないと価値がわかりにくいでしょう。でも、SMの世界に通じている客が多かったようなので、ガッちゃんもありだったなと思いました。

あと、会場に『マゾヒストたち』には出ていない金蹴りマニアが来ていて、金蹴りの話は「スナイパーEVE」で二回聞いているのですけど、実演ができれば世界がまた広がりましょう。私は目を逸らします。

夢がふくらむイベントでした。

※閉店後

続きます

 

以下はテンプレです。もう終わりましたが、どういうイベントだったかわかるように、残しておきます。

 

 

世界はマゾでできている—松沢呉一著『マゾヒストたち』(新潮文庫)発刊記念

マゾしか出ません!!

 

 

 

本年5月をもって休刊となった「スナイパーEVE」で連載していた「当世マゾヒスト列伝」が『マゾヒストたち』として新潮文庫に登場。

18人の選び抜かれたマゾ男の精鋭たちのインタビューとコラムで構成された希有なM男たちの肖像。
その発刊を記念して、マゾヒストたちの生の声を聞きます。

女王様がいてのM男ですが、女王様は出ません。
M男が主人公のイベントです。

 

【出演】
松沢呉一(生活マゾ)

【スペシャルゲストのマゾたち】
クニオ(露出・身体改造・性豪・包茎自慢の変態)
山田龍介(元キックボクサー・ヤプーズマーケット代表)
紅葉(盲目のピアニスト・マゾ)

予定していたゴン太さんは欠席となりました。その代わりに変態界の大物が急遽出演決定。『マゾヒストたち』には登場しない人物ですので、当日までお楽しみに。

※本イベントは16禁です。15歳以下の方はご遠慮ください。

 

 

【会場】

高円寺パンディット

☎︎090-2588-9905


 

【日時】

2019年11月17日(日)

開場/ 13:00
開演/ 13:30

2時間半程度を予定しています。

 

【参加料金】

<お得な本付き料金>

前売 ¥2,500  当日 ¥2,600

<本なし料金>

前売 ¥2,000 ¥当日 ¥2,500

※いずれもドリンク別です。

予約はパンディット(二種の予約は入口が別になってます)

またはFacebookのイベントページで「参加予定」をクリックするだけで予約扱いになります。当日、どちらかを選択のこと。

 

ゲストのプロフィール

 

クニオ 思春期から裏山でセックスを始め、十代でストリップ劇場の楽屋まで出入りするように。以来、全国のストリップ劇場を回り、同時にトルコ風呂にも行くようになった。自身がマゾという自覚はないが、性器に傷をつけて黴菌をつけて化膿させるのが好きで、SMショーにもMとして出演している。自身が身体改造マニアという自覚はないが、ピアスを体中に入れて銭湯に通っている。包茎が自慢で、包茎サークルのメンバーでもある。

山田龍介 ブロのキックボクサーだったが、マゾに目覚めて、名古屋の北川プロのビデオにデビューし、多数のビデオに出演。最多本数に出たマゾ男優かもしれない。結婚し、子どももいたが、家庭を捨てて、マゾとして生きることを決意して上京。浅野ナオミ女王様の奴隷として軟禁生活を送ったあと、監禁専門ビデオメーカー・ヤプーズマーケットの代表に。同社の出演者はヤプーと呼ばれ、経営者・制作者にしてヤプー0号として出演もしている。

紅葉(もみじ) 幼少期に事故で両眼を失明。盲学校に通いながら、ビンタをされたい願望が高まる。数学専攻で国立大学に進んだあと、ピアノの勉強のため、ポーランドに留学。帰国後、自身の欲望を抑えられず、単身、SMクラブに乗り込み、数学、ピアノに続いてマゾとしての実践を開始、V&Rの作品に出演してマゾ男優としてデビュー。本に掲載されたインタビューの段階では独身だったが、その後、結婚。当日はマゾの結婚生活についても聞けるはず。

 

 

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