松沢呉一のビバノン・ライフ

明治時代の花見復活を提案する—コロナの時代に流行るもの・廃るもの[1]-(松沢呉一)

 

 

 イベント実施のルール

 

vivanon_sentence「イベントを予定していたのだが、中止した方がいいだろうか」

そんな相談がありました。

私に聞けば「やればいいべ」と答えるに決まっていて、たぶん私がそう答えるとわかった上での相談です。

「ただし」と私は続けました。

「感染しないようにできることは全部やった方がいい」

ここまで感染した人のほとんどは「閉め切った屋内に長時間滞在した上で、感染者と近い距離で対面で会話をした」という条件を満たしています。

例外もありますけど、愛知県蒲郡市のフィリピンバブでの感染はあまりに特殊な例です。相当に病状が進行していた、つまり他者に感染しやすかった状態であり、咳も激しかったでしょうから、シートを介在して、あるいは空気中に舞っていたウイルスで感染。院内感染もこのような患者から広まっていることが多いでしょう。

そこまでひどい状態でなれければ上の条件に合致します。つまり、イベントをするなら、その条件をできるだけ満たさない環境にすればいい。

 

入口でのアルコール消毒を全員に実施

客同士の会話を禁止

イベント中も扉を開けておく

会話するためではなく、空気を入れ替えるための休憩を何度か入れる

くしゃみや咳のルールの徹底

席と席の間の空間を確保する

客を増やさないために入場者を制限

体調の悪い人の入場禁止

数日間は他のイベントに参加することを禁止

数日間はセックス禁止

 

数日間のイベント参加禁止とセックス禁止は、どこで感染したのかわからなくなることを防ぐためです。この会場で感染したらしゃあないけれど、そうじゃないのに会場を消毒し、営業停止し、参加者が自宅隔離になるのはたまったものではない。

どうしても知り合いを見かけると休憩時間に話してしまいますが、これも禁止。目配せで終わらせる。さらにグループやカップルで来ているとイベント会場を出たあと話をするし、他の場所での感染のとばっちりが来るので、単独客のみ入場可にしてもいいかもしれない。

チンコやマンコを出したり、ケツを出したりしても感染はしないので、出してもOK。触るのはNG。

感染しやすく、発症しやすく、重症化しやすく、死にやすい高年齢の客は入場不可にしてもいいのですけど、そうすると私が行けなくなるので反対です。

※上はJRの表示。下は大田区のスナックに出ていた貼紙。日曜日はやるつもりか。

 

 

花見もルール遵守でやっていいと思う

 

vivanon_sentenceイベントをやっても人が来ないのであればやめていいのですけど、さほど客数が落ちていないイベントもあります。

バカや命知らずを対象にしたイベントです。いや、冷静に対処できる人たちを対象にしたイベントです。

参加者が理性的な行動をとって、上の条件を満たさないようにすればいい。その判断ができない人たちは家で寝てろ。

花見も自粛が呼びかけられていますけど、あれは屋外なのでやっていいんじゃないですかね。

安倍昭恵の「花見」も屋外だったらよかったんですけど、室内のレストランで食事をして敷地内の桜をバックに写真を撮ったようなので、レストランに集まった段階でアウト。安倍昭恵は50回目くらいのアウト。とっくに試合終了。

通常花見はただでさえ屋外ですけど、その上、ルールを徹底すればいいのです。

 

 

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