ガールズバーがリモート接客を始め、セックスワーカーがライブチャットに参入—コロナの時代に流行るもの・廃るもの[9]-(松沢呉一)
「SM業界の冷え込みと希望—コロナの時代に流行るもの・廃るもの[8]」の続きです。今回はそんなに古くなくて、3日ほど前に書いたもの。
ガルーズバーのリモート接客
セックスワーカー団体によるファンディングには感激するところがあったのですが、この記事もいいぞー。
2020年4月3日付「ITmedia」
ライブチャットのガールズバー編です。私は酒を飲まないので、こういうところにはあんまり縁がなく、何が面白いのかさっぱりわかりません。でも、面白そう(笑)。
前回書いたように、在宅勤務になって、人と触れ合えない寂しさや不安のあまり夜の街に繰り出したり、デリヘルを呼んだりする人がけっこういるらしいのですが、在宅勤務なのに感染したら、会社で何を言われるかもわからない。でも、リモート接客だったら安心です。
ライブチャットと違ってエロはないのに、私でも惹かれるものがあります。ガールズバー、六本木という付加価値があるからですかね。あるいは「その気になれば会いに行ける」ってところがポイントか。特殊な私の感覚かもしれないけれど、マスクセックスに惹かれるのとも通じていそう。もどかしいのがたまらない。
とは言え、3日で7名しか利用しておらず、常連客だけでしょう。常連客だったら「応援したい」って気持ちになりますけど、常連客でも、家族がいるためにこのサービスも利用できない人がいますしね。
景気のいい話、調子のいい話はやっかまれるので、このシリーズでは景気の悪い話、調子の悪い話を表に出すようにしているのですが、この程度だったら表に出してもいいでしょう。
店に行くより話しやすい
なるほどなあと思ったのは以下。
ガールズバーはキャバクラとは異なり、風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)上、女性が店内で特定の客を長時間接待することはできない。そのため、ルチルのスタッフが1対1で客と長時間話し込むのはリモート接客が初めてだったという。「画面越しにお客さまと話すのは初めてなのでスタッフは恥ずかしがっていた」と代表者は明かす。
軽く話すくらいはいいとして、話し込むと接待営業になってしまうため、風俗営業の届けが必要になります。届けを出すと深夜1時までしか営業ができないので、ガールズバーは接待営業はないのです。カラオケでデュエットしてくれないし、タバコをくわえても火をつけてくれません。手も握らせてくれません。あくまで原則ですけど。
つうことで、リモート接客だと、店に行くよりずっと互いのことがわかります。何度か通って計10時間店にいるより、リモート接客を1時間やる方が濃い時間が過ごせるのです。知らんけど。
その分、客としては店に行くのと違うカッコ付けをしそう。窓をあけると隣のマンションの壁しか見えないところに住んでいるのに、この時ばかりは夜景の見えるホテルを借りたりして。店に行けよって感じです。
当たり前ですが、「飲み物は客が自前で調達」ですから、ドンペリのボトルに安いシャンパンを入れておきます。酒を飲まない私は高級烏龍茶です。
東京都は4月1日からタバコを吸えない飲食店が多くなりましたが、この方法ならタバコを吸い放題、マリファナ吸い放題、シャブ打ち放題、下半身はフリチンでも大丈夫。立ち上がるとエロ中継になって刑法174条が適用されますので、お気をつけ下さい。
現に私が興味を抱いているくらいで、この記事を見た人で利用した人はけっこういるんじゃなかろうか。
ガールズバー「RUTILE」(ルチル)のサイトはこちらになっております。
これさ、値段が安ければもっと利用者がいると思うし、私もやるかもしれないので、錦糸町か錦糸町あたりのガールズバーやキャバクラが低価格でやるといいんじゃないかな。
不安な時、人は人と話さないではいられないんですから。
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