松沢呉一のビバノン・ライフ

飲み屋や性風俗のその後—コロナの時代に流行るもの・廃るもの[7]-(松沢呉一)

セックスワーカー団体の存在意義をコロナウイルスで再認識する—コロナの時代に流行るもの・廃るもの[6]」の続きです。

この回はけっこう前に書いてあったのですが、あれやこれやと出すものが続いて遅くなってしまいました。本日を境に状況が一変しそうなので、とっとと出しておきます。冒頭に数日前の情報も加えましたが、古くなっているところがありそう。10日から半月ほど前の内容だと思ってください。

 

 

銀座のクラブと地元のスナック

 

vivanon_sentenceキャバクラやヘルスは危険なのか?—新型肺炎(COVID-19)について触れにくい事情[1]」に性風俗や水商売について書きましたが、あれを書いた時点ではまだ具体的なことは聞いてませんでした。「たぶんそうだろう」という私なりの読みです。

その後、具体的なことを聞いていますが、大枠はあの通り。だいたいどこも厳しい。当然のことであって、私の中での危険度ランキングでも、キャバクラなどの接待営業のある飲み屋、ヘルスやソープランドなどの性風俗はトップランク。カラオケボックスも同様。ライブハウスはまだしも対策が取り得るので、1ランク下かもしれないけれど、地下にあって換気の悪いライブハウス、狭くてステージと客席との間をあけられないライブハウスはどうしようもないかとも思います。

しかし、これらの店を襲う厳しさには相当の幅があります。企業の接待は自粛気味ですから、もっとも厳しいのは銀座、赤坂、六本木の社用クラブで、すでに休業に入っている店もあります。

志村けんが最後に飲んだのも銀座のクラブですし、その前から銀座で複数の感染者が出たと噂になっていました。小池百合子が「ナイトクラブ」とわざわざ言ったのはそれが前提だったとも聞いてました。

一方、じいちゃんたちが行くような地元のスナックは大きくは落ち込んでいなかったりします。そもそも常連しかいないタイプの店です。

「若いヤツらがウイルスを拡散して、死ぬのは年寄りだ」として、じいちゃんを利用して若い世代の無軌道ぶりを叩きたがる人たちがいますが、じいちゃんたちも十分無軌道です。昼はパチンコやって夜はスナックに行って北島三郎を歌ってます。これは銭湯で聞き耳を立てているとわかります。

これもエリアによりけり、店によりけりでしょうが、そういうスナックは安泰とは言えないまでも、すぐさま潰れることはなさそうです。

※2020年4月3日付「日刊ゲンダイ DEGITAL」。だいたいこの記事の通りみたいっすよ。

 

 

デリヘルは極端には客数が落ちてない

 

vivanon_sentenceでは、店が休業になったホステスさんはどうするのか。太いパトロンがいたり、貯金がたんまりあればいいのですが、そうじゃないとたちまち困窮します。

これまでは、性風俗で働いて一息つくという方法がありました。「ビバノン」に出した循環ものでも、私が仲良くしていた元ホステスさんたちの話がいくつかありますが、接客がうまいので、ホステス出身は性風俗でもそこそこ人気が出ます。中には水商売のような計算がいらないので、「こっちの方が向いている」と、そのまま性風俗の世界に居着く人もいるし、落ち着いたところで戻るのもいます。

しかし、今回はこの方法は難しそうです。感染を怖れないとしても難しい。

 

 

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