松沢呉一のビバノン・ライフ

借金に走るキャバ嬢や風俗嬢たち—コロナの時代に流行るもの・廃るもの[12]-(松沢呉一)

コロナフリー・セックスのススメ—コロナの時代に流行るもの・廃るもの[11]」の続きです。

 

 

 

コロナバブルが続く「ビバノン」のPV

 

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「ビバノンライフ」はコロナ以前に比してPVがざっと倍くらいになっているのですが、コロナ関連以外のものが読まれていないのではなくて、他のものが今まで通り読まれた上で、コロナ関係が上乗せされています。「今まで通り」というより「今まで以上」かな。

こんにな時もキンタマや脇毛の話を読んでいる不謹慎な人たちがいるのです。けしからんでしょう。キンタマや脇毛だけじゃないですが、そこそこ読まれているのはだいたい下ネタ。こんな時だからこそ下ネタを求めるのかもしれない。下ネタはホントにいいですね。

コロナ関係で検索して「ビバノン」に辿り着き、「ここはなんだろうな」と探っているうちにエロで頭がいっぱいになって、コロナウイルスのことを忘れる人もいそうです。

こういう人たちはコロナで鬱になったりはしないでしょう。息抜は大事です。音楽も芝居もお笑いも水商売も性風俗もすべて大事です。このところ、コロナウイルスのことばかりを更新してますが、息抜きの提供が私の本来の役割です。

古い記事でアクセスが増えているもの中には、「これはコロナがらみかも」と思えるものもあります。たとえばクラッシュ系。どうにかして安全に楽しめるものはないかと考えている人たちが読んでいるんじゃなかろうか。

叫び声が漏れるわけではないですから、ホテルの窓やドアを開け放して換気をし、3メートル離れたところで見ていればいいんだから、クラッシュ系だったら、感染リスクを極限まで落としたプレイを楽しめます。コロナセックスの典型です。

※本文に関係ないですが、閉じたまんまのネイキッドロフト

 

 

キャバ嬢や風俗嬢から借金を申し込まれた人たちか?

 

vivanon_sentence間違いなくコロナの影響でアクセスが増えていると思えるのは「風俗嬢やキャバ嬢に貸した金は返って来るのか」です。

おそらく干上がった風俗嬢やキャバ嬢に「家賃を払えなくなったのでお金を貸して」と頼まれている客が増大しているのでしょう。借金大流行。

なにしろ今回は水商売や性風俗業種全体に及んでいるので、数パーセントであっても、都内だけで少なくとも数百人、おそらくそれ以上がすでに借金生活に入っているはずで、私の周辺でもそういう話を複数耳にしています。

飲み屋や性風俗のその後—コロナの時代に流行るもの・廃るもの[7]」「SM業界の冷え込みと希望—コロナの時代に流行るもの・廃るもの[8]」「ガールズバーがリモート接客を始め、セックスワーカーがライブチャットに参入—コロナの時代に流行るもの・廃るもの[9]」あたりに書いたように、今回はホントに深刻で、緊急事態宣言で東京の歓楽街、歓楽業種は息の根をとめられた感があります。

休業補償される可能性はありますが、公権力に商売を妨害されることはあっても、守ってもらった覚えのない人たちですから、はなっから申請を出す気などないのが多いでしょうし、出す気があっても、申請書類に書き込まなければならない項目を埋められない、埋めにくい人たちが続出しそうです。

支払い元が店ならまだいいとして、客という処理になっている場合、書きようがない(店になっていても、こういう処理になっている場合があるようです)。税務署との照らし合わせはしないでしょうから、税務上の処理と違っていてもいいのだろうと思うのですが、そういう知恵のある人が周りにいないと、「もういいや」になってしまいます。

あるいはソープランド勤務と書くことには抵抗がありましょう。そんなことまで書く必要はなく、ほとんどの場合法人になってますから、社名を書けばいいのですけど、早くも潰れた店もあるらしく、散り散りになっていると、その証拠となる書類の類いを提出できないかもしれない。

しかし、それがどうなろうと、たった今の金がないのです。「そんくらい貯金しとけよ」と思うのですが、日銭商売は「また明日入る」と思うので、使ってしまうんですよね。日銭じゃないのに、私も使い続けてきましたし。

店が貸して辞められないようにするのは一時の名古屋系のような悪徳な店のやり方であり、一切前貸しはしない店も多いのですが、社長や店長が見過ごすことができずにポケットマネーを貸すことはあります。しかし、今回は社長や店長だって余裕がない。

となれば客です。

※在りし日の歌舞伎町にて、飲み屋ビルの入口

 

 

今回は返済率が低いかもしれない

 

vivanon_sentenceあの回に書いたように、返ってくるかどうかはケースバイケースです。人次第、状況次第であり、「他の人に頼めなくて、信頼している××さんだから言えるんだけど、実は」というのが本心の場合もありぃの、内心は「こいつはいつ切ってもいいので、借りられるだけ借りたれ」ということもありぃの。

今の時期はとくに判断が難しい。

 

 

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