松沢呉一のビバノン・ライフ

日本では30代以下の死亡者はゼロであることを再確認する—健康な若い世代はほとんど死なない病気[3]-(松沢呉一)

感染者の年齢が下がっている理由—健康な若い世代はほとんど死なない病気[2]」の続きです。

 

 

 

30代以下は死亡例なし

 

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小池都知事が「若い世代の感染が増えている」と強調すると、データを確かめずに「ウイルスが変異して、若者たちがバタバタと死んでいる」と妄想する人たちがいそうですが、そうはなっていません。

海外の例を持ち出して若者が次々死んでいるとやっている無責任なメディアがありますが、データの裏づけは見つけられません。母数が増えれば若い世代でも死ぬのはいます。さらに母数が増えれば基礎疾患のない、あるいは見つからない死亡者も出ます。それらをピックアップすると、あたかも若い世代が多数死んでいるように見えるだけです。

では、改めて数値を確認。

東洋経済「新型コロナウイルス国内感染の状況」の3月29日版です(グラフによってはタイムラグがありますが、見やすいので、国内の数字については毎日ここだけでも見ておくことをお勧めします)。

 

 

 

 

続いて4月4日版です。

 

 

 

最後に最新版である4月7日版。グラフの作り方が変わっているので注意。

 

 

 

20代が伸びていることがわかります。

元のページでカーソルを上に置くと数値がわかりますが、4月7日版では40代の死亡が1名になっています。日本で初めて40代の死亡者が出ました。

8日に大阪市でも40代の死亡者が出ていますので、現在は2名だと思われます。

しかし、30代以下はいまなお死亡者がゼロです。10代、20代は重症者もゼロ。10代未満に重症者1名、30代に重症者3名いますが、おそらく基礎疾患がありましょう。

感染者数がもっと増えれば10代20代の重症者も出てきましょうが、健康体の若者にとっては「ほとんど死なない病気」であり続けていて、ウイルスが強くなっているとの傾向は見出せません。

追記:4月13日に川崎市で30代の外国人旅行者が死亡。国内ではこれが初めての30代の死亡例です。

 

イタリアの院内感染

 

vivanon_sentence「無自覚な若いヤツらがバタバタ死んでいって欲しいのに糞忌々しい」と思う人もいるでしょうが、これが現実。

繰り返しますが、若い世代にいくら「ほとんど死なない病気」の恐怖を植えつけて注意を促しても無駄です。若い世代でも稀にはあるにしたって、「脳卒中に気をつけろ」と言って無駄なのと同じ。脳卒中に気をつけるべきは中高年です。

むしろそうすることによって若い世代がちょっと熱を出したり、咳が出たりしただけで病院に駆け込んで病院の機能を麻痺させ、上の世代がいよいよ死にやすくなります。「健康な若いヤツらにとってはたいした病気ではないので症状が出たら家で寝てろ。検査も不要」が正しい。

 

 

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