快楽を求めることを決して諦めない人たち—マスクよりもフェイスシールド[2]-(松沢呉一)
「マスクの不快感を吹き飛ばしたフェイスシールド—マスクよりもフェイスシールド[1]」の続きです。
SMとフェイスシールドは親和性が高い
青山夏樹さんから、Royal Blueのパーティでフェイスシールドを導入するとの話を聞いて、「フェイスシールドは女王様っぽくないんじゃないか。黒マスクの方が女王様らしいと思う」と話していたのですが、いざつけてみると、全然違和感なし。
フェイスシールドは医療イメージが強いですが、SMには医療プレイがあるくらいで親和性が高くて、ボンデージにも合うのです。
この場合はN95のマスクや防塵マスクを使うのが適切か、フェイスシールドの方が適切かは次回検討するとして、Royal Blueの女王様たちも「近未来っぽい」とフェイスシールドの評判は上々でした。
小学校の時にやっていたイギリスのドラマ「謎の円盤UFO」が私は好きだったのですが、あの番組のSMの回(そんな回ない)で、ムーンベースにいる紫色の髪の毛の女王様たちがつけてそう。
対してM男さんたちはマスクでした。フェイスシールドは前回写真を出したような拷問器具に首を突っ込む時に邪魔になりますし、奴隷までフェイスシールドをつけるとケジメがなくなります。
ちなみにあの拷問器具はウイルス対策プレイに最適。首から先は板の向こうで固定されているので、安心して尻や背中を責められます。プレイのあとは消毒して完了。ペストの時代に考えられただけのことはあります(ウソ)。
ギチギチに人がいる状況ではなかったので、M男さん同士が近いところで顔を合わせることを避ければマスクなしでもいいですけど、絶叫した時に飛んだ唾液が器具につくことがありそうです。
77歳で未体験ゾーンに踏み込んだ感激
いつも参加する人の中で、遠くから泊まり込みで来る人たちは今回は揃ってパス。これはしゃあない。東京では今も感染者が出ていて、新幹線に乗り、ホテルに泊まりますから、その過程も怖いでしょう。
また、お年寄りも辞退した人が多くて、これもしゃあない。感染すると死んじゃいますから、無理はしない方がいい。
M男さんは計6人。1人は見学だけ。参加した5人のうちの4名は40代と50代だったかと思いますが、77歳の人がいました。常連さんです。この人は緊縛が好きで、いつも夏樹さんに縛られるだけで満足していて、縛られた上に服を着てお帰りになります。
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