松沢呉一のビバノン・ライフ

使用感・経済性はフェイスシールドがはるかに上—マスクよりもフェイスシールド[3]-(松沢呉一)

快楽を求めることを決して諦めない人たち—マスクよりもフェイスシールド[2]」の続きです。

 

 

 

使用感は圧倒的にフェイスシールドの方がいい

 

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フェイスシールドは視界が遮られて、長時間していると頭痛になったりするんじゃないかと思ったのですが、私自身、5時間くらいつけっぱなしでもまったく問題はありませんでした。マスクの不快感とは雲泥の差です。

あまりに差があるので、なんであんなにマスクが不快かと改めて考えたのですが、口を隠すことではありません。

マゾヒストたちに出てくるように、子どもの頃、冬にヤッケで口元を隠すのは好きでしたし、今も冬はネックウォーマーで口を隠すことがあります。あれは空気の通りもよくて、ぬくくて冬はいいのですが、このシーズンのマスクは蒸す。息苦しい。そして、耳が痛い。

このすべてをフェイスシールドは解決です。

軽いですから、装着していることを意識しなくなります。それだけ快適ってことです。そのために、フェイスシールドにペットボトルを押しつけ、お菓子を押しつけ、タバコを押しつけてしまいます。「ああ、またやってしまった」と改めてシールドを上げて、飲んだり食ったりします。私がボケてきているのでなく、全員やってました。

そのため、タバコをくわえる前にライターの火を顔に近づけて、シールドが燃える事故が100万人に1人くらい起きるかもしれない。

女王様はフェイスシールドをつけたまま息を吹きかけてロウソクを消そうとしていました。ケーキのロウソクを消そうとして、なかなか消えず、顔を近づけすぎて、シールドが燃える事故が100万人に1人くらい起きるかもしれない。誕生日なのに。

そういう危険がゼロではないですが、ほとんどゼロ。

メガネタイプは耳にかけるので、メガネやサングラスをしない人はちょっと違和感があるかもしれないですが、頭を締め付けないので頭痛持ちでも安心です。

値段も高めのマスクと変わらず、繰り返し使えば、うんと経済的。

※2020年4月20日付「AviationWire」より。 これはJALのフェイスシールド。ハードコアです。フレームがチタン製で耐久性がありますし、シールドが二枚使用されていて、上からの飛沫も防げます。金属を使うと安定感がある分、医療用よりも鉄工所用の印象になって軽快さが失われるきらいがありますが、この記事によると、JALの子会社の社員が試作し、整備の現場で使用しているものなので用途と合致しています。これを欲しがる人たちもいそうですが、この段階では市販は予定されていないよう。

 

 

厚労省も使い回しを推奨

 

vivanon_sentenceフェイスシールドはこれまでさほど製造数が多くなかったでしょうから、急な需要には対応できず、医療関係では一時品薄になっていたようです。

そのため、厚労省の指針でも、フェイスシールドの繰り返しの利用を勧めていて、実際にやってみても消毒は容易です。アルコールをかけて拭くだけ。

 

2020年4月14日付・厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部「サージカルマスク、長袖ガウン、ゴーグル及びフェイスシールド、 の例外的取扱いについて

 

 

③ ゴーグル及びフェイスシールドについて

○ 複数の患者を診察する場合には、同一のゴーグルやフェイスシールドを継続して 使用すること(※2「ゴーグル及びフェイスシールドの継続使用に係る注意点」参照)。

※2 ゴーグル及びフェイスシールドの継続使用に係る注意点

・目に見えて汚れた場合は、洗浄及び消毒を行うこと。

・一度外した場合には、再度装着する前に洗浄及び消毒を行うこと。

・ゴーグルやフェイスシールドが損傷した場合(ゴーグルやフェイスシールドがし っかりと固定できなくなった場合、視界が妨げられ改善できない場合など)は廃棄すること。

・ゴーグルやフェイスシールドを外す必要がある場合は、患者のケアエリアから離れること。

 

当たり前のことしか書かれていないですが、私ら素人が考える方法で使い回してよしってことです。SMクラブの方々も参考のこと。パーティの場合は続けて使用していいとして、通常の接客では、一回のセッションでシールドを外し、その度に消毒ですね。

 

 

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