昼カラ・クラスターとジジ・ハディッドの脇毛—YouTubeで見る脇毛[7]-(松沢呉一)
「日本では喫煙所までがウイルスで消えたが、今年もリオのカーニバルは開かれていた—YouTubeで見る脇毛[6]」の続きです。
昼カラに若者は行かない
全店舗かどうかわからないですが、カラオケ館の従業員はフェイスシールドをしています。
接客業での営業スマイルは口元が中心になるので、マスクをしていると無愛想に感じられることがあります。長時間接客するわけではないですから、カラオケボックスの従業員は無愛想でもいいと思いますけど、それでも笑顔の接客を求める客もいるでしょう。
カラオケと言えば小樽の昼カラ・クラスターですけど、全員60代から80代ですよ。お年寄りはホントにスナックが大好きです。カラオケも大好きです。
「世界の卑怯」でも話したように、若い世代は若い世代同士で感染したり、させたりして、年寄りは年寄り同士で感染したり、させたりするってもんです。
大学生も授業がなければ昼からカラオケはできますが、老人とスナックでカラオケしないって。意気投合したって老人とセックスもしないって。
私は時々若い世代とカラオケしますけど、さすがにカラオケは危険度が高いと判断して控えていたように、遮断が容易である程度しか年齢差のある人との接点はない。
子どもらと遊ぶのも控えています。子どもに銭湯の場所を聞いたことはありますが、移動しながら話しただけだし、屋外です。
祖父母と同居している若い世代と仕事で接する若い世代は別にして、それ以外の人たちは老人との接点なんてほとんどない。あったとしても容易に遮断ができます。
つまり、高年齢層と若年層は最初から隔絶していて、同居している人と医療関係者、介護関係者だけは厳重な感染予防をするとして、あとは適当でよかったのです。
※2020年6月28日付「朝日新聞デジタル」より
改竄メディアとそれに乗る視聴者
まさにそれをやろうとしたのがスウェーデンで、当初のミスはありましたが、ここさえうまくやれば、70歳未満の致死率は0.1パーセント、基礎疾患のある人たちを除く60歳未満だったら10万人に1人も死なないってことになるんだから(おそらく)、何も社会全体が老人と病人に合わせる必然性はなく、接点の部分だけをコントロールすればいい。
むしろ若い世代との接点ではなく、高年齢層の間での接点をどう切るかです。それでも志村けんのように「好きなようにさせてくれ」という人はいるでしょう。「やりたいこともしないで長生きしてもしょうがない。つうか、もう十分長生きしたわい」という人たちはどうしたって出てきます。それは放置でいい。
ちなみにスウェーデンは7月2日・4日・5日は死亡者はゼロ(追記参照)。感染者数も安定期に入ってます。
自己決定ができない日本ではスウェーデン方式は無理としていいのですが、それにしても若い世代が感染させているかのような脅しをしたり、若い世代がバタバタと死んでいるかのようなデマを流すメディアがあったわけですよ(あの記事はデマだったと断定していいでしょう)。ひどすぎですよ。
国内報道をほとんど見てなかったので、最近知ったのですが、あみだくじレベルの検査をもっとやれと騒いだテレビ番組は、編集でインタビューを真逆に見える報道までやっていたらしいじゃないですか。
そこまでやるのは視聴率ってことですかね。危機を煽ると電卓も叩かずに食いつくアホどもがいて、視聴率がとれる。
メディアはニーズで動くのですから、「政府は何をしている」と騒ぎたい視聴者がそれらの番組を作り出し、空気を作り出してしまいました。これに乗っかった人たちは反省した方がいいと思います。無理だと思うけど。
かく言う「ビバノン」も講読者のニーズでテーマを選択してます。脇毛です。改竄やデマはなし。
※「Worldometers」より
追記:この3日のゼロはミスがあったようで、その後死亡者が出たことになってます。その後もゼロは出ていますが、数日待った方がよさそう。
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