松沢呉一のビバノン・ライフ

いよいよフェイスシールド・スポーツの幕開け—マスクよりもフェイスシールド[8]-(松沢呉一)

問題は夜の街よりも老人施設—マスクよりもフェイスシールド[7]」の続きです。

 

 

 

まさかのアメフトでフェイスシールド

 

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なぜここまでフェイスシールドは一般に広がらなかったのか—マスクよりもフェイスシールド[5]」で、スポーツ競技にもフェイスシールドが導入されるであろうことを予測して、こう私は書きました。

 

 

激しくぶつかるスポーツだとズレたり、外れたり、壊れたりすることがあるかもしれないけれど、JAL製のようにチタンだと耐久性があって、ボールがぶつかっても頭が守られて、ヘッドガードにもなります。金属としては軽いにしても、頭につけるものとしては重くなる難点がありますが、短時間なら問題ないでしょう。バドミントン、卓球、テニス、カーリング、ボウリング、射撃、アーチェリー、重量挙げくらいならできそうだし、それぞれのスポーツ向けに改良していけばいい。

 

よく考えたら、ボウリング、射撃、アーチェリー、重量挙げは人との接点がほとんどないので、つけなくていいか。

相手と激しくぶつかる競技、ボールが顔面にぶつかることのある競技はフェイスシールドが傷ついたり、変形したりする可能性があります。テニスや卓球でもあり得ますが、これらの競技では、いったんストップしてフェイスシールドを交換できますからなんとかるとして、あとは難しいのではなかろうか。

全力で走る競技では外れる可能性があり、記録を目指す競技では空気抵抗で記録が落ちかねないため、せいぜいそのくらいかと思っていたのですが、その予想は完全に裏切られました。

 

 

2020年7月15日付「日刊スボーツ

 

 

まさかの展開。NGと思われる要素を兼ねる備えているアメフトで導入です。

しかし、ヘルメットに装着すれば安定しますね。まだ試作段階で、外側につけることも検討しているらしいのですが、外側だと傷がつくことや変形することは避けられず、内側じゃないでしょうか。

いっそ前面をアクリル板にしたヘルメットにしてしまってもいいのでしょうが、おそらく国際的なヘルメットの基準があるので、そこまではできないし、学生競技としては製作費も価格も高くつきます。

蒸し暑くなってバテるのが早そうなので、選手交替を早めにするなどのケアが必要になりそうです。

してみると、ヘルメットをつける他の競技もイケます。フェンシングはそんなに接近しないので、なにもしなくていいんじゃなかろうか。アイスホッケーのヘルメットは今のままだとつけにくい。剣道はイケますけど、伝統を重んじる競技では抵抗がありそうです。

 

 

トト・ヴォルフのフェイスシールドはFIA違反

 

vivanon_sentenceスポーツ界はフェイスシールドの時代に入っているというのに、カーレースの世界は遅れてます。

 

 

2020年7月15日付「F1-GATE,com

 

 

このフェイスシールドは、私も愛用しているメガネタイプです。

別の日のものですが、以下の写真でメガネの上につけていることがはっきりわかります。

 

 

 

老眼鏡でしょうか。

ヘアスタイルが乱れないので私もこのタイプを重宝しているわけですが(笑)、ヘッドバンド方式よりオシャレでしょ。

ヘッドホンをつける仕事の人にとっては、こっちの方が使いやすい。

 

 

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