松沢呉一のビバノン・ライフ

警視庁と飲食店のフェイスシールド使用についての聞き込み—マスクよりもフェイスシールド[12]-(松沢呉一)

台湾ではすでに不要のフェイスシールドが日本や香港ではまだ必要—マスクよりもフェイスシールド[11]」の続きです。

 

 

 

警視庁がフェイスシールドを採用

 

vivanon_sentence深夜散歩していたら、警官2名が自転車を呼び止めて職質をしてました。ライトをつけていない自転車のチェックです。

警官はマスクをつけてましたけど、フェイスシールドをつけてません。警視庁は自家製フェイスシールドを導入して、対面業務では装着することになったので、どういうタイプか確認したかったのに。

通行人もほとんどいない深夜の屋外ですから、警官の判断でつけたりつけなかったりでいいと思いますけど、職質から揉み合いになることだってあるんだから、自転車に「なんでライトをつけないんだよ」と注意する警官に「なんでフェイシスールドをつけないんだよ」と注意しようかと思いました

 

2020年6月30日付けいしちょう写真ニュース

 

この写真ではどんなフェイスシールドかわからん。

そこで後日、二カ所で警官に聞き込みをしました。

原則、対面業務ではすべてつけることになっていますが、つけるかどうかの判断は警官に委ねられているので、つねにつけているとは限らないとのこと。警察署によっても、部署によっても、上司によっても違いそう。

いつでもつけられるように胸のチャックの中に入れている警官もいるし、そうしていない警官もいて、これも人それぞれですが、常備している警官は「職質の場合は私はつけますね」と言ってました。

その警官に見せてもらったのですが、写真はNGでした。取材であれば写真も撮らせてもらえるでしょうが、手続きが面倒で、あくまで私はただのフェイスシールド好きの人ってことになっています(事実ですし)。

いたってシンプルな作りになっていて、シールドにパンツのゴムみたいなのがついています。上部にスポンジつきのテープがふたつ貼られていて、額との間に隙間ができるようになってます。通気性は抜群。下に警視庁のシールが貼られていたので、秋山理央は欲しいでしょう。

 

 

新宿と錦糸町でフェイスガード利用率調査を実施

 

vivanon_sentence警官がこんなことを言ってました。

「最近、自転車に乗っている人でフェイスシールドをつけている人を見かけることがありますよ」

自転車だと風圧で飛ばされそうですし、そもそも感染するリスクがほとんどないので、つける意味がない。たぶん、これは雨除けだと思います。体は濡れますが、せめて顔だけでも濡れたくない人が職場で使っているのをそのままつけて帰るわけです。ウイルスがシールドについていても雨が流してくれて一石二鳥。

着実にフェイスシールドは浸透してきています。

今現在、店でどの程度フェイスシールドを使っているのかが気になって、新宿駅東口、南口、歌舞伎町周辺の約100軒、錦糸町の北口、南口の約100軒の計200軒を調べました。「調べた」と言っても、外から確認できた店のみであり、飲食店、服屋、コンビニ、ドラックストアなど業種は問わずですが、半分以上は飲食関係です。途中まで正確な軒数をカウントしていたのですが、カウントするのが面倒になったため、「約100軒」です。

外で持ち帰り用の弁当を売っている人、店の前で呼び込みをしている人は、その人だけで判断していて、店の中では別かもしれないケースを含みます。

 

 

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