松沢呉一のビバノン・ライフ

声楽家用のフェイスシールド・Amazonのフェイスシールドなど—マスクよりもフェイスシールド[13]-(松沢呉一)

警視庁と飲食店のフェイスシールド使用についての聞き込み—マスクよりもフェイスシールド[12]」の続きです。

 

 

 

フェイスシールドはまだまだ浸透していなかった

 

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フェイスシールドは、ここまでの医療、学校に加えて、演劇、スポーツの領域に拡大し、すでに警視庁にまで及んでいるんだから、早いところ介護施設では、職員と利用者にフェイスシールドの使用を義務づけた方がいいと思うなあ。

効果があることがわかっていても踏み出せない施設があるのは、フェイスシールドがなお身近なものになっていないためかもしれない。

個人が決定するのでなく、空気が決定する社会においては、「ブーム」といっていい動きがないと変化が起きないので、やっと「マスク一辺倒」の時代が終わって、「マスクかフェイスシールド」の時代に入りそうです。

正確には「マスクをする」「フェイスシールドをする」「どっちもする」「どっちもしない」の4択になりました。さらに細かく言えば、マスクとシールドのタイプもさまざまあるので、選択肢はもっともっと多い。

多くの場合、私は「どれもしない派」ですけど、必要な時には必要なものをつけます。選択肢があるのはいいことです。

といったように、てっきり私は着々フェイスシールドが浸透していると思っていたのですが、前回報告したように、まだまだだったようです。

使っているところを確実に見ようとするとカラオケ館に行くか、警視庁の交番に自首して取り調べてもらうしかないですが、警官によって判断はいろいろですから、事前に使うかどうか聞いてから自首した方がいいと思います。

※歌舞伎町風林会館1階。店頭で販売されているのを見ることも増えています。

 

 

歌えるフェイスシールド

 

vivanon_sentence「これだけ話題になっているのだから、もう私の出番は終わりか」と思っていましたが、現状を踏まえて、もう少し続けますか。

以下のフェイスシールドは5月に完成していたものですが、今になって複数の記事が出ていて、フェイスシールドへの注目がやっと高まってきているってことなんですかね。

 

 

2020年8月1日付「中日新聞

 

記事を読んでいただければおわかりのように、これは声楽家用です。

学校の授業やサークル、社会人の集まりで声楽の講義や指導をする場合、口元が見える必要があり、マスクは不都合です。声楽では思い切り口を開くため、とくにアベノマスクでは口が出てしまいます。マウスシールドでも口がはみ出る。

だったら、「普通のフェイスシールドでいいではないか」と思ったのですが、記事によると、この「歌えるフェイスシールド」だと声がシールド内で強く反響してしまうこともない」とあります。声楽家の声量は尋常ではないですから、中で響くし、場合によってはシールドが振動してノイズが出るかも。

可動式のフェイスシールドで、口との距離をあければいいのですけど、そうすると、下部があいてしまって、そこから唾液が飛ぶ。声楽家は腹筋を使って息を思い切り出します。ストレートに前に息を出して声を発するのではないですが、どうしたって唾液も飛ぶ。意識することはないですが、合唱の際は、後ろの人の唾液で頭部がベトベトですよ。それを防ぐためにガーゼがついていると。

これでは目を守れないですが、全員がこれをつけている場では問題なし。

「なるほどなあ」と納得しましたが、一般の人には必要がない。普通のフェイスシールドの方が軽快です。

なお、詳しくは開発者である磯田有香さんのFacebookを参照のこと。

 

 

Amazonのフェイスシールド

 

vivanon_sentenceAmazonもフェイスシールドを開発して、原価で販売。詳しくはこちらの記事を参照のこと。

以下はAmazonから。

 

 

Amazon PNWS – Protective Face Shield – 25 Pack

 

 

前頭部までシールドが覆うので、女王様が上から唾液をかけてきても直撃は受けません。「それじゃあ、つまらないではないか」というマゾの方には向かないです。

ベルト部分にシールドが密着していないので、通気性はよさそうです。予防効果と通気性は相反するわけですが、ギリギリまでどちらをも追求した逸品となっております。

人気があるようで、現在在庫なし。

 

 

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