松沢呉一のビバノン・ライフ

7時間フェイスシールドをつけてみた日(中)—マスクよりもフェイスシールド[20]-(松沢呉一)

7時間フェイスシールドをつけてみた日(上)—マスクよりもフェイスシールド[19]」の続きです。

 

 

軽視され続けるフェイスシールド

 

vivanon_sentence「介護施設 感染」で検索しないと、地方都市の出来事を知ることができないですが、昨日も群馬県や兵庫県の介護施設での感染が報じられています(兵庫県では死亡者も出ています)。

以下は岩手県で行なわれた介護施設の感染対策についてのセミナーでの講演内容から。

 

 

(岩手医大附属内丸メディカルセンター・高橋幹夫感染制御部副部長)
「介護老人保健施設は船と同じように非常にゾーニングが大変だし、入所者の人がマスクをつけられない状況もあるので、感染リスクが高いといえる。ゾーニングをしっかりやっていく以外に感染拡大を防止することはできない」

——2020年9月4日付「岩手放送」より

 

 

通所施設では、いったん業務を中止することができますが、入所施設ではそうはいかないので、感染者が出たらゾーニングを徹底する必要がありますが、その前にどう予防するかです。

呼吸器系の病気など「入所者の人がマスクをつけられない状況もある」のであれば、フェイスシールドをつければいいだけでは? 

「ゾーニングしろ」と言っても、小さな通所施設ではどうにもならないのに対して、職員および利用者のフェイスシールド着用は即効性のある対策です。

まだ不充分とは言え、フェイスシールドの絶大な効果を示唆する報告が出ているのに、どうしてこうもフェイスシールドは軽視されているんですかね。インドの話じゃ信用できないってか。インドをバカにするなよ。

 

 

長時間フェイスシールドをつける試み

 

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先週土曜日、青山夏樹さんのSMクラブ「ROYAL BLUE」主催の緊縛ショーがあって、客はフェイスシールド着用だというので、家からしていくことにしました。会場に準備されていることはわかっていたのですが、必然性があろうとなかろうと長時間つけてあちこちに行ってみると、今まで気づけなかったことに気づけるかもしれないと前から思っていたので、それを実践するいい機会です。

この日もメチャ暑かったので熱中症になるかもしれないけど、どうやら私の場合、熱中症の前兆として頭痛が始まるようなので、頭痛が始まったらすぐさま中止します。

ショーは午後6時半から。午後2時台に家を出て、夜の10時台までずっとつけてました。途中で寄った銭湯の中ではつけてないので、実質7時間はつけっぱなしでした(以下に書いているように頭の上に上げていることもありましたが、それはつけているってことで)。

その結果、いろいろわかったことがあります。まずフェイスシールドをつけると暑い。言うまでもない。マスクよりはましですが、暑さ2割増しといったところ。体温がシールド内に溜まり、顔面から汗が吹き出し、なおかつ引かない。

そこでタオルで汗を拭こうとして、手をぶつけ、「しまった、フェイスシールドをしていた」とたびたびやってしまいます。

この日は風が時折吹いていたのでまだしも助かりましたが、風でフェイスシールドが顔に押しつけられて、シールドに汗や皮脂がついて視界が悪くなります。

この時に気づいたのですが、夜と違って昼間はシールドの汚れとテカリが気になります。視覚情報の処理が違うためではなかろうか。

暗いところでは、見ようとするものに焦点を合わせるため、それ以外が気にならなくなります。しかし、明るい場所、とくに外ではすべてを見ています。車が飛び出してくるかもしれないし、10円玉が落ちているかもしれない。そのため、汚れやテカりが気になる。

明るいから汚れやテカりがよく見えるってだけかもしれないと思いつつも書いてみました(実際に夜に確認したところ、やはりテカりはあるのですが、気にならないのです)。

暑いためと、汚れとテカりが気になるため、外を歩いている時にたびたびフェイスシールドを上げましたし、公園で汚れを拭いたりもしました。

フェイスシールドは汚れがわかりやすく、拭きやすいからいいですけど、マスクもそのくらい汚れているわけですよ。汗が滲みますしね。しかも、汚れがとりにくい。マスクって汚いですよ。

※銭湯でも一部体温検査までしているところがありますし、マスク着用ステッカーが貼られていることがよくあります。ウイルスが嫌う高温多湿であり、天井が高く、換気もいいので、銭湯で感染することはまずないのですが、たしかに常連さんたちは脱衣場や待合室で話し込んでいます。ほぼ彼ら向けの対策です。

 

 

砂町銀座での会話

 

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まだ時間があったので、銭湯に行ったあと砂町銀座に寄りました。

 

 

 

 

 

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