松沢呉一のビバノン・ライフ

血まみれにされた#ENDSARS—ポスト・コロナのプロテスト[29]-(松沢呉一)

メキシコのセックスワーカーが直面している危機は何億もの人が直面している危機—ポストコロナのプロテスト[28]」の続きですが、内容は「End SARSからSARS Must Endへ—ポストコロナのプロテスト[20]」の続きです。

 

 

ラゴス・レキ虐殺

 

vivanon_sentenceこのシリーズで取り上げているプロテストについては、その後も気になります。とくにタイの反政府プロテストと、ナイジェリアのEndSARSについてはシンパシーがありますので、チェックをしているのですけど、昨日(ナイジェリアでは一昨日)、大きな動きがありました。

地元メディアもなお情報を正確に整理できていないようで、まして私にはよくわからないのですが、20日夕方から夜にかけてプロテスターたちが多数射殺されたようです。まったくの無抵抗の状態ですよ。

 

 

 

これを観てもよくわからんでしょう。前半続く集会がいつのものかわからないですが、時間差はありながら、この同じ場所で虐殺は行なわれました。「レキ虐殺(Lekki Massacre)」「Black Tuesday」と呼ばれています。レキはラゴスの地名で、ここはレキ料金所(Lekki Toll Plaza)です。

 

 

この一週間にあったこと

 

vivanon_sentenceここに至るまでのおさらいをしておきます。

ナイジェリア全土で巻き起こる殺人警察SARSとの闘い—ポストコロナのプロテスト[19]」と「End SARSからSARS Must Endへ—ポストコロナのプロテスト[20]」に書いたように、殺人警察SARS(「サーズ」ではなく「サース」と発音)に対するプロテストが起き、#ENDSARSとともに全国に拡大。

これに対する警察および政府の対応は迅速で、SARSの廃止を約束し、この件で逮捕した人々を釈放すると発表(おそらく釈放はラゴスのみ)。

しかし、SARS廃止を発表するのはこれで4回目であり、こんなもん、信じる人はおらず、プロテストは続き、ミュージシャンやコメディアンたちが主導する平和的なデモが展開されてました。

以下はここまでのまとめ。チャンネルズTVというテレビ局のもので、ここの動画は埋め込みができないので、YouTubeに飛んでください。ここくらいしかしっかりした動画を撮っていない場面が多いので、以下、多数チャンネルズの映像が出て来ます。

 

 

途中出てくるSARSの映像はこれまでSARSがやってきた記録であって、今回のものではありません。

ラストは17日に行なわれた、SARSに殺された人たちを追悼するコンサート「キャンドル・ナイト」です。

 

 

エドでの妨害者

 

vivanon_sentenceこの一方で不穏な動きも始まります。

10月17日、エド(Edo)州の映像です。

 

 

EndSARSプロテストに対して武装(刃物や棒)集団が襲撃してきます。

 

この乱闘で1人亡くなったという話もあります。スマホのこの動画にそれらしき人が映されています。

 

 

この集団が何者なのかは不明ですが、EndSARSプロテストに反対する勢力はほとんどひとつ。SARSです。おそらく彼らは特権を失いたくない。この特権で悪いことをしているヤツらがいっぱいいて、その利権を失いたくないのでしょう。そのくらいしか考えられない。あるいはそこに通じている政治家か。

その一味から雇われたチンピラたちだろうと推測できますが、カルト集団という言い方をしている報道もあって、おかしな宗教かも。

 

 

遺体放置プロテスト

 

vivanon_sentence翌18日にエド州政府に対するプロテストがあります。

 

 

 

皆に説明をしているのは副知事だそうです。

 

 

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