松沢呉一のビバノン・ライフ

中絶をめぐるポーランドの記録的なプロテストとストライキ—ポストコロナのプロテスト[40]-(松沢呉一)

コロンビアではロックダウンで携帯電話の盗難が減って強盗が増加—ポストコロナのプロテスト[39]」の続きです。

 

 

ポーランドの女たちが職場からも家からも消えた

 

vivanon_sentence先週、起きていたプロテストで、重要なテーマを見逃してました。

ナイジェリアの騒動が進行していたため、そっちに意識と時間をもっていかれていました。時々、protest against lockdownで検索していて、チェコとスロバキアについてはそれで気づいたのですが、近いのに、ポーランドの動きに気づいてませんでした。インターネット上では、チェコとポーランドの距離と、ナイジェリアとコロンビアの距離は一緒ですけど。

ドゥダ・ポーランド大統領のホモフォビアとLGBTプロテスト—ポスト・コロナのプロテスト[9]」で、LGBTのプロテストが過去に同国ではなかったくらいに高まっているのは、社会全体の後退が著しくなってきているために闘うしかなくなっているからだと書きました。

先週、ポーランドで起きていたプロテストもまた後退への抵抗です。

長いですけど、以下の動画がこのプロテストの広がりをよく見せてくれます。

 

 

 

距離を保てない場合はマスク着用義務のルールはまだ続いているようで、ほとんどの人がマスクをしています。

この動画にはワルシャワ(Warszawa)、クラクフ(Kraków)、グダンスク(Gduńsk)、ポズナン(Poznań)、コウォブジェク(Kołobrzeg)、ウッチ(łódź)、シュチェチン(Szczecin)、トルン(Toruń)のプロテストがまとめられていて、ボーランドのことはよくわかっていないので、後半は聞いたこともない都市名です。L,lに斜め線が入ってŁ, łになると、w音になるのですね(厳密にはw音ではないみたい)。

おそらくこれは10月25日の行動をまとめていて、この日は警察発表で225カ所で行動があって、その翌日には350ヶ所以上。

レインボーフラッグも黒旗も見え隠れします。

足場が不安定なためにそうしているだけのようですが、足を開いてアジるのはカッコいいな。男でもカッコいいのかな。どうやっても私ではカッコよくないのでやりませんけど。足が短いし。

彼女の足元の文字は「制限のない中絶を!」(ABORCJA BEZ GRANIC!)です。詳しくは次回以降やりますが、ここは大事です。

 

 

警察も参加人数はわからないらしい

 

vivanon_sentence上の動画だけでは全体像はなおわからず、以下はあれに入っていないヴロツワフ(Wrocław)。

 

 

この市名も知りませんでしたが、人口で言うと、ワルシャワ、クラクフ、ウッチに続く第四の都市。

どんだけデモが続くんかと。この街だけでも1万人くらい参加しているでしょう。

こんな調子で全国数十の都市で行動がありました。

 

その広がり方もすごいし、とくにワルシャワは全市がプロテスト状態で、いたるところで集会が行なわれていて、ちょっと歩くとプロテストに出くわすと書いている人がいました。

以下は26日のワルシャワの空撮。

 

 

ワルシャワは古い町並みしか印象になかったですが、大都会じゃね。

各所で道路を封鎖して、集会をやり、その間をデモして歩くって感じ。

 

 

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