松沢呉一のビバノン・ライフ

デリヘルのぼったくりは初耳—YouTuberたちのぼったくり潜入企画に思うこと[1]-(松沢呉一)

 

 

ぼったくり動画がブーム(だった)らしい

 

vivanon_sentence朝起きると、最初にやることはYouTubeがオススメしてくる最新のプロテスト動画をチェックすることです。

休憩がてら、途中でそれ以外をチェックするのですが、どういうつながりだったか、YouTuberがぼったくりバーに潜入する動画を観ました。

これだけYouTubeを愛用していながら、YouTuberと言われる人々の動画はほとんど観てません。脇毛がらみで脇毛YouTuberの動画を集中的に観たことがあるくらい。へずまりゅうって人物も、逮捕されて始めて知りました。

ぼったくり潜入のネタって1年半くらい前から、YouTuberの間の流行りなんですね。「どいつもこいつも同じネタを転がして金を稼いでんじゃねえよ」と思いつつ、観たら観たで面白い(笑)。

最近の歌舞伎町には疎くなっているので、発見もあります。どいつもこいつもパクリたくなるくらいで、どれもこれもけっこうな再生回数です。娯楽性が高いのです。

必ずと言っていいほど、ヤラセ説も出ていて、どっかの店を借りて、役者を雇えばいいだけなので、ぼったくられるよりもヤラセをした方が安全で安く済みますが、現にその辺に存在しているのに、わざわざヤラセをセッティングするのは面倒臭く、どうせだったらお化け屋敷よりはるかに恐い体験を実際にした方がいいでしょ。

たしかに「これはホントかな」「こんなのあるか?」と思うことはあるのですが、私が毎日のように歌舞伎町に行き、性風俗店の店長や女の子らとダベっていたのは16、7年前までのこと。この頃とは状況がまったく違っているので、私の知らないことがあっても、「時代は変わった」と納得するしかない。

編集や店を出たあとのしゃべりで誇張していることはあれども、また、途中の過程を編集でカットしていると疑えるものはあれども、以下、観たものは全部実録だとして話を進めます。また、ここで取り上げているのは、投稿が私の視点で面白かったもので、そのYouTuberが他でどんな動画を投稿しているのかは知らないので、そのYouTuberを推奨するものでもありません。

 

 

私の体験

 

vivanon_sentence私もぼったくりの店に入ったことは何度かあるのですが、国内について言えば、きれいにぼったくられたことは一度もない。

入口で1万円なりなんなりを払って、さらに出せと言ってきた段階で、「なんだよ、それ」という話になって、「絶対に払わない」と言い張ってサービスを強要したり(これは池袋)、「わかったよ、なんもしなくていいから、金を払った分、話を聞かせてくれ」と話を強要したり(これは新潟。「上の人」に 聞きに行って、「帰ってくれ」と言われました)、怒鳴って出てきたり(これは歌舞伎町)。

池袋ではサービスさせたので、ぼったくられておらず、他では最初に払っている1万円なりなんなりはぼったくられたとも言えますけど、ぼったくり経験料としてまあいいか。

どうして、そんなにひどい被害に遭ってないのかと言うと、態度がでかいからです。「払わん」とはっきり言う。「こいつの相手をしても時間の無駄」と思われたらこっちのもん。向こうから追い返してくれます。

どれもこれも飲み屋ではなく、性風俗ってところも大きいかと思います。最初に1万円なりなんなりを払っているので、すぐに帰られても、向こうは損はない。その点飲み屋だと1時間過ごしていて、現に酒も飲んでいるので、ナンボかは払わせないと商売にならない。客もナンボかは払う気があるので、その「ナンボ」をどこにするのかの駆け引きになります。

どうせぼったくりの店に入るんだったら、性風俗の方が対処しやすいかも。

東京には現在性風俗のぼったくりは相当少ないはずですが、大阪での性風俗ぼったくり体験動画がありました。

 

 

 

デリヘルのぼったくりがあるのか。届出を出していなかったら、一発で風営法違反で摘発されますから、届けを出しているのでしょうね。

 

 

next_vivanon

(残り 774文字/全文: 2486文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ