松沢呉一のビバノン・ライフ

ネパールの反中国感情が表面化—ポストコロナのプロテスト[69]-(松沢呉一)

ネパールのオリ首相が中国から裏金をもらったとの疑惑—ポストコロナのプロテスト[68]」の続きです。

 

 

 

たいていのネパール人は中国が嫌い

 

vivanon_sentence以下はネパールでの反中国のプロテストです。

7月7日公開の動画。

 

 

 

 

でも、あんまり人は集まってない。

これについてもネパール人に話を聞いてます。

「ネパールと中国の関係は微妙なんです。ネパールとインドの関係も微妙です。中国との関係もインドとの関係も強くて、ネパールは中国やインドに比べると小さい国なので、どっちともうまくやっていかなければならないんですけど、どちらも信用しきってはいない。中国からは物も人もいっぱい入ってきていて、経済的な関係は強まってますけど、親近感はあまりない。たいていのネパール人は本音では中国が嫌いですけど、今まで中国とは直接ぶつかったことがないので、反中国の動きが露骨に表に出ることはあまりないんです。ただ、最近中国が図々しいのと、現政権が中国寄りなので、反発が出てきているところです。たいていのネパール人は中国が嫌いですから」

たいていのネパール人は中国が嫌い」というところを繰り返しました。どこまでネパール全体のことを言い得ているのかわからないですが、彼自身、中国が嫌いなのだと思います。

広く潜在している反中国感情が、オリ政権の汚職という形で表面化し、WHO批判がチラホラ見られるのも中国寄りの姿勢を批判したものですが、直接に強く中国批判をするほどの動機はまだないってことのようです。インドと中国とどちらともうまいことやっていきたいネパールの国情もあって、紛争が起きているこのタイミングで中国批判をしてインドにつきたくもないってこともありそうです。

 

 

高菜はネパール原産説

 

vivanon_sentence彼は留学生で、日本語がメチャうまくて、たまに「通じてないかな」ということもありますが、込み入った話でも日本語で会話可能。

彼にはネパールのことをいろいろ教えてもらってます。高菜はネパール原産で、種をネパールから日本にもってきて広まったとか。

でも、あとで調べたら、江戸時代に中央アジアから中国経由で入ってきたらしい。江戸時代にネパールとの交易なんてないでしょうから、ネパール産の種だったとしても記録はないと思います。こういう勘違いはよくあります。

ネパールにも高菜、もしくはそれに近い野菜があるのは事実で、ネパールでは多用される野菜であり、日本にいるネパール人は高菜をよく食べるそうです。あとは瓜もよくネパールでは食べるそうです。

日本で食べるネパール料理はいいのですけど、食材が手に入りにくいらしくて、ネパールに行った時、メシはあんまりおいしくなかった記憶しかなくて、おいしかったのはモモ(म:म:)くらい。とくにバフ(水牛)が硬くておいしくありませんでした。安い店だったからかもしれないけれど。

「私はバフは食べたことがない。牛乳やチーズまでです」

水牛は別枠の牛なので、ネパールのヒンディーは食べる人も多いようですが、宗派によるみたいです。

「仏教徒も少しいるでしょ」

「ヒンディー以外は仏教ですね。キリスト教徒もちょっとだけいます」

ヒンディーと共産党が強い国なのです。

※写真は新大久保の老舗ネパール料理店「モモ」。彼が働いている店ではありません。

 

 

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