松沢呉一のビバノン・ライフ

ナチス占領以来初の深夜外出禁止に踏み切ったオランダ—ポストコロナのプロテスト[100]-(松沢呉一)

国外にいても中国のスパイ網と監視網から逃れられない—ポストコロナのプロテスト[99]」の続きです。

 

 

 

ナチス占領時代以来の夜間外出禁止令が出たオランダ

 

vivanon_sentence先週末はホントに忙しかったです。珍しく夜の徘徊もしないで、揉めている国の報道をずっとチェックしてました。

香港初のロックダウンだけじゃなく、オランダでは初の深夜外出禁止令が出て、全国10以上の都市で激しいプロテストが行なわれていました。

 

 

 

 

夜間外出禁止は、コロナ禍で初めてというだけではなく、第二次世界大戦でナチスドイツに占領されて以降初だそうです。そのくらいあってはならないことです。

この映像でもわかりますが、早い時間帯に座り込みをしているところに機動隊がやってきて放水をして、次々拘束してました。「暴れてくれ」って言わんばかりの拙攻ですよ。

この期待に応え、この映像の中にあるように、各所で店舗が破壊されて、略奪もあったと報じられています。暴れる気持ちはわかりますけど、店舗破壊はダメ、まして略奪はダメです。

そういう切口の報道もなされていますが、夜間外出禁止でもっともダメージを受けているのは店ですよ。彼らをさらに追い込むようなことをしてどうするよ。味方になるべき人たちを敵にすんな。

また、ユルク(Urk)ってところでは、COVID-19の検査センターが焼き討ちされました。ユルクは小さな港町で、そんなところでもプロテストが起きている。

「病院に火をつけてはいけないですが、無人の検査センターならまあいいか」と思ってしまいましたが、延焼するといけないので、火は路上の火炎瓶だけにした方がいいですね。ユルクいきましょう。 

オランダ政府のサイトより、昨年12月1日から公共の場でのマスクの義務化がなされたことを知らせるページ。95ユーロ(日本円で12,000円くらい)の罰金をとる以上、細かく決めておく必要があるのでしょうが、その細かい線引きに納得しにくいものを多々感じます。公共交通機関や公共性の高い場所は公営、民営を問わずマスク着用。よって屋外は対象外で、推奨しているのみ。宗教施設は誰でも入れるわけではないので、適用外。オフィスも適用外で、各企業の判断にお任せ。映画館、劇場のように固定された椅子のある場所も適用外。マスクの品質は問わず、手作りでも可。しかし、マスクではないハンカチーフなどで口を覆うのは不可。フェイスシールドも不可。これとは別にソーシャル・ディスタンスを保つことも義務化され、マスクをしていても18歳以上にはこちらのルールが適用され、警察が距離をとることを強制でき、これに従わなかった場合は95ユーロの罰金。ただし、同じ住所に住む人同士、公共交通機関内、美容師、マッサージ師、セックスワーカーなどの職業は除外。納得しにくくても、義務化するとこういうことになるわけです。

 

 

夜間外出禁止をすることの効果は疑わしい

 

vivanon_sentenceアムステルダムからの中継も観ていたのですが、夜9時の外出禁止時間以降も、規模は小さくなりつつプロテストは続いていて、あんな中継を観たら、「なんとしても行かなきゃ」って思うべ。私もオランダにすぐに行こうと思いました。

さすがにオランダではそんなことはしていないですが、呼応する人たちを防ぐために、今度はインターネットを遮断する、特定情報を削除するという方法をとる政府があるのはここまでに見てきた通り。規制は新たな規制を招きます。

都市によっては土曜日だけで200人以上が逮捕されていて、先週末だけじゃなく、今週に入ってもプロテストが続いていますから、トータルではその数倍になります。

以下は月曜日の各所の様子。

 

 

 

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