「外で飲み会をやろうぜ」と酒を飲まない私が言わないではいられない時代—新宿パトロールと遺跡巡り-(松沢呉一)
夜のパトロール
数日前にモダンフリークスの福田君らと新宿1丁目、2丁目、歌舞伎町の夜のパトロールをしたんですよ。この時にカメルーン人に声をかけたのです。
新型コロナについてはもうどうにもならない。関心を抱いて数字を調べて意見を言ったところでやっぱりどうにもならないので、関心さえ抱かないようになりました。だったらナチスについて調べていた方が数段マシです。
椎間板ヘルニアで足が痛むこともあって、繁華街を見て歩くことも減っているので、ひさびさに新宿界隈のパトロールでした。
1丁目、2丁目は閉まっている店が多かったですが、ゴールデン街では10軒に1軒から2軒程度はやっていて、やっている店はけっこう人が入っていたのでなによりです。
外飲み推奨
花園神社では地べたに座って飲み会をやっている娘さんたちがいました(下の写真を見てもよくわからないでしょうけど、中央に写ってます)。女子大生って感じ。横を通りかかった時にチラッと見たら、中華っぽいオードブルがつまみだったようです。
男子のグループはけっこう見かけますし、男女混合も見かけますが、やさぐれた雰囲気ではない女子だけのグループは珍しい。
すぐ脇はゴールデン街ですけど、ふだんは居酒屋に行っているグループが、いきなりゴールデン街に行くのは敷居が高いかも。あの様子だと腹も減っていたのでしょうし。室内よりははるかにリスクが少なく、雨さえ降らなければ外飲みにはいい季節っすね。
と思っていたのですが、このあとスーパーの酒売り場で「路上飲み会はやめましょう」と書かれているパネルがあってブチ切れました。東京都が呼びかけているようです。
そりゃあ、感染リスクはゼロではないですから、「路上飲み会は短時間で終わらせましょう」「大声を出さないようにしましょう」「歌は鼻歌のみ」「同じ容器を使い回すのはやめましょう」「チューをするのはやめましょう」「青カンはマスクをして」と呼びかけるのはいいですけど、リスクがゼロではないから路上飲み会をやめなければならないんだったら、ワクチン接種会場に行って、「リスクがゼロではないワクチンはやめろ」と騒げよ。
こうなるともはやワクチンにしか救いがないので、ワクチンに頼るのはやむを得ず、私自身、なんぼ人が死んでも希望者にはガンガン接種すればいいとしか思ってないですが、「ワクチンのリスクには目をつぶれ。新型コロナのリスクはわずかにでも許さない」というアンバランスな姿勢には反発します。ワクチンのリスクを容認する人は接種すればいいのと同じく、新型コロナの低い感染リスクを容認する人は外で酒飲んだっていいではないか。
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