中国シノバック製ワクチンでインドネシアは大混乱に—コロナ気分からワクチン気分へ[6]-(松沢呉一)
「興味ないけど、ワクチン接種前にやっておいた方がいいこと—コロナ気分からワクチン気分へ[5]」の続きです。新型コロナに興味を失っているわけですけど、たまたまインドネシアの報道を見ていたら、インドネシアの感染拡大がすさまじいことになっています。ワクチンになんの効果もなさそう。中国シノバック製です。
中国シノバック製ワクチンの実力
日本国内では中国シノバック製のワクチンを接種できないのが幸いですが、いかに「接種したい人はどんどん接種すればいい」と言っている私でも、シノバック製については「慎重に」と言わざるを得ません。すべてわかった上で接種するのを止めはしないですが。
「ウイルスの対処は適当でいいべ」が私の姿勢ですが、「ワクチン効果は適当」の中国製はまずくないか?
ブラジルの数字でシノバック製ワクチンの効果は50パーセントしかない。それでも50パーセントを超えればWHOの基準はクリアするらしいのですが、これだと人口のほとんどが接種しないと集団免疫が獲得できず、強制力を伴う全体主義的国家向けでしょう。
ファイザー製と同様の効果を出すには5回くらい接種しなけれならないわけですが、接種すればするほど人が死ぬのがシノバック製。
インドネシアを例にしてシノバック製ワクチンの実力を確認してみましょう。
インドネシアではシノバック製が先行し、追ってモデルナなど他社製が使われているようになってきているようですが、一般にはなおシノバック製が中心です。
感染者数を見ると、効果がないことは明らかです。
2021年7月6日付「worldometers」
6月下旬は1日2万人以上で、過去最高記録を出し続けています。
死亡者も1日500人を超えて最高記録。
2021年7月6日付「worldometers」
インドネシアでは6月だけで10人以上の医師がシノバック製ワクチンで死亡したとの報道
今までもいろんな国で「医療崩壊寸前の危機的状況」が伝えられてましたが、インドネシアはすでに医療崩壊と言っていい状態です。ベッドが足りず、駐車場などの空いた土地にテントを建てて患者を収容していますが、それでも足りず、病院の外に人が集まっている状態。
酸素吸入器も不足しているので、入院したところでできることはなく、家で寝ていた方がいいでしょ。
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