松沢呉一のビバノン・ライフ

恒大集団の破綻や中国人による日本での土地買い漁りに触れつつ、武漢ウイルス研究所を擁護したピーター・ダザックとその仲間の科学者たちの行動を確認する-(松沢呉一)

 

 

いよいよ中国経済のバブル崩壊か

 

vivanon_sentence「中国経済のバブルが崩壊する」と20年前から言われてきて、一向に崩壊しないので、こういう話は信用しないことにしているのですが、いよいよホントに崩壊しそうです。

 

 

 

中国で洪水が起きたり、ダムが決壊が起きると、農作物に影響が出て、中国の輸入が増えて世界の食糧が不足し、援助物資も足りなくなり、ただでさえ食糧不足が各所で起きているアフリカで餓死者が出ますから、大変困ります。

中国経済が破綻すると世界経済に対する影響は甚大ですけど、恒大集団が破綻しても中国経済全体への波及は少ないとの読みもあるので、だったらそう騒ぐようなことでもない。にもかかわらず、これに関する記事がいっぱい出ていることが腹立たしい。ウイグルやチベットについて、また、アフリカで中国がやっていることについてはあんまり報じないくせに。これもニーズってやつですね。

そういった問題に目をつぶって金儲けのために中国に投資してきたような企業が損しても知らんです。

 

 

中国人の富裕層が日本で土地建物を買っている

 

vivanon_sentenceそれにしてもなんでこのところ、中国政府は国内企業の締め付けをこうも強めているんですかね。ここでのキーは、中国の多くの国民は歓迎してるってことにあろうかと。恒大集団に対して「金返せ」と抗議している人たちは富裕層ですから、中国の大多数を占める貧困層は「ざまあ」でしょう。

経済発展は頭打ちで、これまでのように夢を見られなくなった国民の不満が溜まってきていて、政府批判に向く前に、民衆の敵を富裕層に仮想して、ガス抜きを図っていて、国民はまんまとそれにめくらましされて、「もっとやれ」と政府にエールを送っている。中国共産党は安泰ですよ。知らんけど。

実のところ、以前から、賢い富裕層は危うい中国国内を避けて、投資対象を日本に見いだしています。なんでこのことに気づいたのかというと、知人がテナントとして入っているビルが中国人に買われたのです。新オーナーが挨拶に来たら中国人だったそうな。中国共産党に愛想を尽かしているタイプもいるので、仲良くすればいいんじゃないかな。

コロナ禍で店が潰れて、そのあとに中国物産店や料理店が入るケースをよく見かけます。中には物件ごと買っているケースもありそうです。目鼻の利く人たちは、今後いよいよ中国に見切りをつけて国外で生き残りを図りそうです。

 

 

武漢ウイルス研究所漏洩説を否定した科学者たちの正体

 

vivanon_sentence私にとっては、そんなことより、ウイルス起源です。

昨年3月、英の医学雑誌「ランセット」に、科学者たちの連名で「COVID-19は武漢ウイルス研究所から漏れた説」を完全否定する声明が出されました。

「ランセット」自体権威がありますから、これによって「漏洩説は陰謀論だ」という流れが作られていくのですが、2021年9月10日付・英「テレグラフ」紙によると、これに署名した27名の科学者のうち、26名は武漢ウイルス研究所との直接の関係があったとのことです。この署名は武漢ウイルス研究所とベタベタの関係にあり、研究費を牛耳っている英の研究者ピーター・ダザックの呼びかけによるものでした。

 

 

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