ケニアの話はここでひとまず終了—マゴソスクールのジェルサレマ-(松沢呉一)
モヨ・チルドレン・センター
以下はチェカTVの最新炊き出し動画。
今回は養護施設であるモヨ・チルドレン・センターの炊き出し。対象人数が少ない、つまり準備する量が少ないってこともあるのでしょうけど、デイビッドさんが下準備を全部済ませていたってところが最初の見どころ。
モヨ・チルドレン・センターも日本人が運営。「日本人は素晴らしい」と言いたくなりましょうけど、ヨーロッパ各国も同様の施設や学校を運営していることは前に見た通り。むしろそっちの方が歴史があり、投下している金額も大きい。
こういうことをやっている人たちは「☓☓人」としてやっているのではなくて、個人としてやっていることの方がずっと多いので、個人が素晴らしいのです。
ケニアの話が長くなりましたが、だいたい書くべきことは書きましたので、この辺でいったん終わらせておきます。中国政府・中国企業による官民一体化した悪辣な新植民地主義についてはケニアだけで見られることではないので、今後も繰り返し取り上げることになると思います。
私がもっとも書いておきたかったのは教育についてです。たとえばマゴソスクールのような学校の援助を呼びかけることに対して、「先進国はいったいいつまで発展途上国を援助し続けなければならないのか。アフリカの国々は自立をしろ」という批判をする人たちがいます。
たしかにアフリカ諸国が支援依存になってしまっている側面があるのは事実であり、民主化とワンパックになったヨーロッパ型の援助が、中国の新植民地主義によって無効化されている現在、「果たしてこれでよかったのか」と問い直しの声もあるわけですけど、「植民地支配の中で資源と富をもっていかれたアフリカ諸国がすぐさま自立することは無理。その自立のためには教育が必須である」ということを説明しておきたかったのです。
学校を設立し、子どもたちの教育費を出すといった「わかりやすい支援」だけでなく、人口抑制のために国連機関や政府、民間のNGOが「わかりにくい支援」として尽力してきたことも理解した方がいいと思います。わかりやすいところだけ見ていると、いつまでも見えてこないことがあるものです。
そのためにも教育は必須だし、そんなことはわからなくても教育はそれ自体価値があります。
「学校に行かせろ」プロテスト
「ポストコロナのプロテスト」で軽く教育関連にも触れてましたが、実際にはもっと教育関連のプロテスト映像をコレクションしてました。教育関連の法改正や制度改正に反対するプロテストもありましたが、私が感激したのは「学校に行かせろ」「学校を再開しろ」というプロテストです。
「学校に行かせろ」プロテストは米国の例を取り上げてましたが、ケニアでも起きてました。以下は昨年11月のプロテスト。
彼らは授業を受けたいのです。そういう生徒や学生がケニアにはいます。それに対してすぐに催涙弾を撃つ警察はひどい。
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